「AutoCADを使えるようになりたいけど、独学で習得できる?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。特に初心者にとっては、コマンドの多さや設計の知識が必要な点は不安になりがち。
スクールやセミナーに通うのも一つの手ですが、費用や時間がネックになる場合も少なくありません。
そこで本記事では、AutoCADの操作を独学で学習したい方を対象に独学で可能かどうかを解説し、初心者に適した学び方や具体的な方法を紹介します。最後におすすめのセミナーも紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
AutoCADは独学でも習得できる?
結論、AutoCADは独学でも習得可能です。しかし、効率よく学ぶためには学習を工夫する必要があります。
例えば、基本操作やコマンドはWebサイトやYouTubeのチュートリアルで学べますが、設計図の作成は見るだけでなく実際に作図を繰り返し行わないと難しいでしょう。
AutoCADの学習方法としては、まずコマンド操作に慣れましょう。次に、自分でテーマを決めて設計図を描くことで、理解を深めることができます。ただし、実務レベルでは効率的な作図や応用力が求められるため自己学習だけでなく、専門講師のフィードバックを受けるのがおすすめです。独学には時間と根気が必要ですが、学び方次第で十分に習得できるでしょう。
以下の記事でもAutoCADの勉強方法を紹介していますので、併せてご覧ください。
AutoCADを独学で学ぶ際のおすすめの方法
AutoCADを独学で学ぶ際は以下3つの方法がおすすめです。
- 参考書を利用する
- 動画で学ぶ
- CAD練習用図面で作図する
方法①参考書を利用する
AutoCADを独学で学ぶ際に参考書を利用すればコストを抑えて効率的に学習ができるでしょう。
特に初心者向けの入門書は基本的なコマンドや操作をステップごとに解説しており、中・上級者向けでは作図を中心としています。参考書によっては、課題やテストなどがありより実務レベルまで近づけることが可能です。
また、図解やスクリーンショットが豊富な参考書を活用することで視覚的に操作手順を確認できるためおすすめです。参考書は疑問が生じた際に調べやすいので、反復学習にも役立つでしょう。
参考書で学習したいという方を対象におすすめの参考書を2つ紹介します。
おすすめの参考書1.はじめてのAutoCAD 2025/2024 作図と修正の操作がわかる本
引用:Amazon
「はじめてのAutoCAD 2025/2024 作図と修正の操作がわかる本」は、AutoCAD歴20年のベテランインストラクターが本当に使える操作のみを厳選して紹介した参考書です。
基本画面の解説から、練習問題、ステップアップ問題、総合演習など段階的に学習が可能。また、テキストだけではわからない場合はYoutubeでもわかりやすく解説されているため、学習のしやすさが魅力の1冊です。
価格(税込) | 2,860円 |
発売日 | 2024/5/27 |
おすすめの参考書2.はじめて学ぶAutoCAD 2025
引用:Amazon
本書は学校や専門学校で多数採用されている「AutoCAD 2025」対応のロングセラー入門書です。
これからAutoCADを始める方でも、基本操作を無理なく習得できるよう丁寧に解説。1本の線や円の描き方から、オブジェクトスナップやレイヤーなど便利な機能を順を追って学べ、練習問題を通じて実践力も高められます。
また、機能を組み合わせた平面図の作成例も掲載しAutoCAD 2024~2017にも対応しているので安心です。
価格(税込) | 2,728円 |
発売日 | 2024/6/7 |
方法②動画で学ぶ
引用:Autodesk
動画は視覚的に操作手順を確認できるため、初心者にとって効果的な学習方法と言えるでしょう。YouTubeやオンライン学習では、基本操作から応用技術まで幅広いレベルの動画が揃っており、手を動かしながら同時進行で学べる点が魅力です。
おすすめはAutoCADを発売・提供するAutodesk社の公式動画です。AutoCADに関する基礎的な方法から応用編まで無料で公開されており、ネット環境さえあればどこでも学習が可能です。
参考書合わせて利用できれば、より効果的に学習できるでしょう。
方法③CAD練習用図面で作図する
AutoCADの操作スキルを身につけるのであれば、実際に操作していくのが一番です。ここでは、初心者の方に向けて実際に画像を用いて作図を行っていきます。
今回利用する練習用図面は下記になります。
引用:UMCTキャド
練習図面の作成手順は以下の通りです。
- 画層から線の色や太さなどを調整
- 線分を選択し、実際の寸法にあわせて作図を行う
- 複写コマンドを使用して作図
まずは図面と基本となる基準線を描いていきます。AutoCADには下の画像のように、「画層」と呼ばれるレイヤー機能があり、ここで線の色や太さなどを調節できます。今回は赤の線を使用して描いていきます。
左のメニューから「線分」または、下のコマンドに「LINE」と入力します。
そして練習用図面を見ながら実際の寸法と同じにしながら作図を行っていきます。
線が一本引けたら、あとは複写コマンドを使用していくと簡単に作図ができるため、簡単なものから実際に挑戦して作図を行っていきましょう。はじめは戸惑うこともありますが、作図を繰り返していけばコマンドなどを利用して効率化できます。
以下の記事では、AutoCADの図面の書き方や練習方法など詳しく解説していますので参考にしてみてください。
AutoCADを独学で習得する際に必要なもの
AutoCADを独学で学習する際は以下の4点を準備しましょう。
- パソコン
- CADソフト
- 教材
- プリンター
必要なもの①パソコン
AutoCADをスムーズに操作するには、高性能であるパソコンを準備しましょう。以下の表はAutodesk社が推奨しているパソコンの性能です。
【AutoCAD 2025の場合】
オペレーティング システム | 64ビット版 |
メモリ | 基本: 8 GB 推奨: 32 GB |
画面解像度 | 従来のディスプレイ:1920 x 1080、True Color 対応 高解像度および 4K ディスプレイ:最大3840 x 2160の解像度(「推奨」ディスプレイ カードが必要) |
ディスク空き容量 | 10.0 GB (SSD を推奨) |
特に3D設計や大規模な図面を扱う場合、処理速度が重要になるためCPU性能にも注意しましょう。パソコンの性能が十分でないと動作が遅くなり、学習の効率が下がることもあります。
必要なもの②CADソフト
AutoCADの学習には正規のソフトウェアが必要です。学生向けにはAutodeskが提供する無料の教育ライセンスを活用でき、業務で使う場合はAutoCADの正式版やAutoCAD LTの購入を検討しましょう。
最新バージョンを使うことで最新機能に対応したスキルを身につけられ、学んだ内容をそのまま実務に活かすことが可能です。
必要なもの③教材
独学で効率的に学ぶためには参考書などの活用が重要です。初心者向けの入門書は基本操作を体系的に解説し、練習問題も含まれているため効率的に学習が可能。
また、YouTubeやUdemyが提供する動画教材は視覚的に学べるためおすすめです。教材を選ぶ際は、自分のレベルや目的に合ったものを選び、反復学習を行いましょう。
必要なもの④プリンター
3Dプリンターは実際に作図した図面を印刷し、完成度を確認するために使用します。特に平面図や製図の学習では図面を紙に出力して、間違いがあるかを確認できます。実際に作図をしているとミスに気づけない箇所もプリントすることで気づくことが可能です。
A3サイズ以上の印刷に対応するプリンターがあると、より実践的な学習が可能です。PDFで保存した図面をプリントし、レビューを重ねることで作図の精度と効率が向上します。
AutoCADのスキルを独学で習得する際のポイント
AutoCADのスキルを独学で習得する際のポイントは以下の3つです。
- 学習方法を決めておく
- 細かい目標を明確にする
- バランスよく学習する
ポイント①学習方法を決めておく
AutoCADを独学で習得するためには、自分に合った学習方法をあらかじめ決めておくことが重要です。書籍や講座、YouTube、練習問題など、学習スタイルは様々です。
例えば、じっくり理論を学びたい人は参考書が適しており、視覚的な学習が得意な人は動画教材が効果的です。また、実務に近いシミュレーションを行いたい場合は有料講座での学習も良いでしょう。学習方法を決めておくことで、どの方法で学習するのか迷わずにできます。
ポイント②細かい目標を明確にする
独学の際は、漠然とAutoCADを学ぶのではなく「いつまでに何をできるようにするか」という細かい目標を設定することで、学習がスムーズに進みます。
例えば、「1週間で基本コマンドを理解する」「1か月で平面図を描けるようにする」など具体的な目標を立てると効果的です。また、達成した目標はモチベーションにつながるため、小さな成功を積み重ねましょう。進捗が見えることで学習のペースがつかめ、効率的にスキルアップが図れます。
ポイント③バランスよく学習する
AutoCADのスキルを身につけるには基本操作だけでなく、応用技術や効率的な作業方法もバランスよく学ぶことが重要です。
例えば、理論的な知識だけで学習しても作図をすることができるようにはなりません。また、2Dだけでなく3Dモデリングにも挑戦することで、より幅広い設計業務に対応できるようになります。
自己学習に実践的な課題を組み込むことで、実務で求められる応用力を高めることができ総合的なスキルが身につくでしょう。
独学が難しいと感じた場合はセミナーの受講がおすすめ
ここまで独学での方法について紹介しましたが「独学は難しいかも、、」と感じる方もいるでしょう。そんな時はProSkilllが運営する「AutoCAD基礎セミナー講習」の受講がおすすめです。
AutoCAD基礎セミナー講習はAutoCAD未経験でも2日間で実務レベルまでのスキルアップが可能です。会場での対面受講だけでなく、ライブウェビナーやeラーニングなど全国どこに住んでいても受講が可能。
講義内容はAutoCADの画面操作と初期設定、オブジェクトの作成などからデータ管理・活用など学習ができます。
価格(税込) | 会場/ライブウェビナー:38,500円 eラーニング:27,500円 |
受講形態 | 会場/ライブウェビナー/eラーニング |
持ち物 | 特になし |
会場住所 |
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AutoCADの操作の自動化を学びたい方には「AutoCAD自動化セミナー」をおすすめします。
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AutoCADの独学についてのまとめ
AutoCADは独学でも習得可能ですが、効果的に学ぶためには参考書や動画で基礎を固め、練習用図面での実践を繰り返すことが重要です。特に初心者はモチベーションの維持が難しいため小さな目標を立て、達成感を積み重ねてモチベーションを維持しましょう。
また、実務での応用力を身につけるために、自分に合った学び方を見つけて取り組むことが重要です。独学では難しいと感じた際は本記事で紹介した講座の受講を検討してみてはいかがでしょうか。
