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【2025】新入社員研修の内容は?期間やきつい理由・研修事例も紹介

希望の職場における最初のステップ、新入社員研修。初めての社会生活に胸躍らせる一方で、「新人社員研修ってどんなだろう?」「もしかして、きつい?」そんな不安を感じている方もいるかもしれません。

社会人としてのスタートラインに立つ方にとって、研修はまさに最初の関門。だからこそ、全体像や心構えを把握しておきたいものです。

この記事では、そんな疑問や不安を解消するために、新人社員研修の内容や期間、マナー、心構え、「きつい」といわれる理由を解説します。具体的な研修事例もご紹介するので、「新人研修の実情を知りたい」という方もぜひご一読ください。

新入社員研修とは

新入社員研修は、新しく会社に入った従業員が職場に慣れ、自分の力を発揮できるようになるまでをサポートする教育の時間です。一般的に、ビジネスマナーや仕事の基本、会社の考え方や業界の背景まで幅広く学びます。

新入社員研修の目的

「新入社員研修はなぜするのだろう?」と疑問に感じる方もいるかもしれません。実務経験がある場合、「新入研修は特に必要なく、すぐに仕事に取り組みたい」と考える方もいるでしょう。

新入社員研修の目的は、社会人・企業人としての土台を築くことです。

名刺交換の仕方から始まり、社内のルール、仕事の進め方、そして会社の文化まで幅広く学び、業務スキルだけではなく、その会社でどう動くか、どんな仲間と働くのかを肌で感じてもらうことで、新入社員のスムーズな業務移行を実現します。

また、入社後の不安を和らげることも研修の大きな目的の一つです。新人社員研修を通じ、価値観や理念を丁寧に伝えることで、職場に対する納得感や安心感を醸成します。

変化する新人社員研修

最近の新入社員研修では「教えられる」のではなく、「自分で気づき、考え、行動する」姿勢が重視されるようになり、一方通行の講義に加え、話し合いや実習を取り入れた、参加型の新入社員研修が増えてきました。

これは、予測不可能な現代において、「自分で考え動ける」人材ニーズの高まりが如実に表れています。「2025年の崖」問題を筆頭に、今後のデジタル変革を成功させるため、企業は正解のない課題にも柔軟に対応できる力を求めているのです。

新入社員研修の期間

新入社員研修の期間

新入社員研修に臨むにあたり、やはりどの程度の期間行われるのか気になる方も多いでしょう。ここでは、新入社員研修の期間や形式について見ていきます。

入社後数週間から数か月

新入社員研修の期間は、各企業の育成方針によって様々です。一般的には、入社後の数週間から数ヶ月にわたり、新社会人としての土台をじっくりと築き上げる期間が設けられています。

例えば、最初の2〜3週間は、社会人としての基本となるビジネスマナーや、業務に必要な基礎知識の習得に重点が置かれることが多いです。その後は、いよいよ現場でのOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)が始まり、実際の業務を通して実践的なスキルを学びます。

新入社員研修の期間は、いわば企業にとって「成長への投資期間」です。そのため、新人研修期間を通して学びを最大化し、早期にプロフェッショナルとして活躍することを目指しましょう。

新人研修の形式

新入社員研修の形式は、一般的に「集合研修」と「配属後研修」の2種類です。集合研修では、同期と行動や体験を共有しながら学ぶことで、かけがえのない仲間意識と安心感が育まれます。

初めての社会経験において「頑張ってるのは自分だけじゃないんだ」と思える瞬間がポテンシャルを高め、何よりも不安感軽減に効果的です。「自分らしさ」を早期に表現できるようになるのも、集合研修のメリットといえるでしょう。

配属後研修では、頼れる先輩にマンツーマンで業務指導を受け、机上では決して得られない実際の業務を肌で体験しながら、着実にプロのスキルを習得していきます。配属後研修では、「一度受けた指導は一度きり」という考えで、同じ質問・同じミスを繰り返さないことが重要です。

新入社員研修の内容は?

新入社員研修の内容は?

新入社員研修を受ける前に、「どんなことをするんだろう?」と気になる方も多いでしょう。

新入社員研修内容は企業や業種によって異なりますが、ここでは、新入社員研修で一般的に行われる内容をご紹介します。

主な新入社員の研修内容

では、一般的に行われる主な研修内容を簡単に表で整理してみましょう。

項目 主な内容
ビジネスマナー 敬語の使い方、名刺交換、電話・来客対応
業務理解 会社のサービス・商品理解、部門別の役割把握
組織理解 企業理念、ビジョン、会社の歴史、社内制度
実践演習 ロールプレイング、グループワーク、模擬営業
フィードバック体験 振り返り、他者からのコメントを受ける練習
自律性の育成 自ら考え行動する課題への挑戦、ケーススタディの活用

新入社員研修では具体的に学習

多くの新入社員研修では、具体的に学ぶカリキュラムを組んでいます。

例えば、ビジネスマナーでは型を覚えたうえで、実際の場面でどう振る舞えば信頼を得られるかを体験します。ロールプレイングでは、先輩社員を取引先に見立てて商品提案を行うなど、実践に近い形で「やってみる」ことが重視されます。

このように、近年は、ただ知識を詰め込むだけでなく、「なぜそれを学ぶのか」「それがどう役立つのか」を理解しながら進めていく傾向が顕著になってきました。

企業の指導方法も変化

新入社員教育の内容が変わるとともに、指導方法も変わってきました。例えば、「Z世代」といわれる若年層の世代は、いきなり細かい作業に入るより、「全体の流れを最初に知りたい」と感じる方が多い傾向にあります。

そのため、作業の意味やゴールを最初に共有し、「自分の仕事がどこにどうつながっているのか」をイメージできる指導が増えてきました。加えて、「まず良いところを伝えてから改善点を述べる」など、伝え方そのものを意識した企業も多いです。

こうした丁寧な指導を通して、企業に対する想い、先輩に対する信頼感が生まれ、自然とチームでのコミュニケーション力も育まれ、新入社員は「新人」から「組織の一員」へと変わっていきます。

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【2025】AutoCADのおすすめ研修5選!おすすめなポイント

「まずはAutoCADについて詳しく知りたい」という場合、ぜひ以下の記事からご覧ください。

新入社員研修がきつい理由

新入社員研修がきつい理由

多くの企業は新入社員研修を常に改善し、指導方法も現在のZ世代に合わせて変化するなどの対策を講じる一方、新入社員研修が「きつい」というネガティブなコメントも少なからず見受けられます。

実際に、リクルートマネジメントソリューションズの調査によれば、過去3年以内に自己都合で退職した新人の割合は17.5%、さらに約6割が辞めたいと考えたことがあるという結果からも、新入社員研修を「きつい」と感じる方が多いという事実も頷けるでしょう。

ここでは、新入社員研修が「きつい」といわれる理由を考察していきます。

  1. 環境の大きな変化
  2. 強い不安や緊張感
  3. 「監視されている」という感覚

①環境の大きな変化

新入社員研修が「きつい」といわれる一番の理由は、やはり環境の大きな変化が挙げられるでしょう。大学生や高校生など学生時代からいきなり社会人として働くとなると、生活環境が変わるだけではなく、行動に対する責任感や「仕事」に対する意識も一変します。

身だしなみはもちろん、話し方や人間関係ひとつとっても学生時代とは全く違うため、その大きな環境の変化に対して「きつい」と感じる方が多いようです。特に、時間管理の厳しさや求められる成果のプレッシャーは、精神的変化の大きな要因といえるでしょう。

②強い不安や緊張感

不安や緊張感を強く感じる方も多いということも、新入社員研修が「きつい」といわれる理由の一つです。

アルバイト経験がある方もいるかと思いますが、アルバイトと正社員は責任の重さや求められる役割が大きく異なります。中には、過度にプレッシャーを感じて自信を喪失する方もいるでしょう。

近年は、「ブラック企業」という言葉を多く耳にするなど、企業に対するイメージを悪くとらえがちな傾向にあります。また、「告知される内容と実際に働いたら全く違うのではないか」など、先走ったネガティブな考えが不安感をさらに増長していることも考えられます。

③「監視されている」という感覚

新入社員研修を「きつい」と思う方は、常に「監視されている」という感覚にストレスを感じることが理由とも推察されます。

例えば、座学の時は学生時代のように授業を受けますが、とはいえやはり講義をするのは先生ではなく、上司であり、先輩社員です。今後ともに働く可能性のある上司の目の前で指導を受けるということは、監視されている感覚になり、緊張感が高まるということもあります。

一対一のOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)の場合も、先輩から常に監視されているという感覚があり、自然に業務をこなせない、緊張してうまくいかないということから、「きつい」と感じることもあるようです。

「きつい」を軽減するには?

このように、新入社員研修が「きつい」と感じる背景には、環境の大きな変化、強い不安や緊張感など、様々な要因が推察されました。

しかし、これらの「きつい」と感じる要因の一部は、研修に臨むにあたって適切な心構えやマナーを身につけておくことで軽減できるでしょう。新入社員研修をよりスムーズに、そして有意義なものにするために知っておきたいマナーについては次項でお伝えします。

新入社員研修のマナー

新入社員研修のマナー

社会人としての基本的なマナーをしっかりと身につけ、自信を持って研修に臨むことで、新入社員研修をよりスムーズに進め、学びを深め、そして何よりも不要なストレスを軽減できます。

以下では、新入社員研修に臨む前に身につけておきたいマナーについて解説しましょう。

  1. 時間
  2. 5分前行動
  3. 主体的に参加
  4. 身だしなみ
  5. 言葉遣い

①時間

新入社員研修の際は、時間に対するマナーを身につけましょう。社会人として最も基本的なことは時間を守ることです。研修開始時刻の15分前には会場に到着することが望ましいでしょう。余裕をもって行動することで、精神的なゆとりが生まれ、学習効果も大きくアップします。

②5分前行動

新入社員研修では、ぜひ「5分前行動」を心がけてください。休憩後には1分前までに席に戻り、研修再開に備えるようにしましょう。遅刻は他の受講者や講師への迷惑となるだけでなく、自身の評価にも影響を及ぼします。

③主体的に参加

新入社員研修においては、受け身ではなく主体的に参加することもマナーです。講師の話を注意深く聞き、不明な点は積極的に質問してください。講師から名前を呼ばれた際には、明確な声で返事をして講師に体を向けて話を聞きましょう。

④身だしなみ

新入社員研修のマナーには、身だしなみも挙げられます。第一印象を左右する身だしなみは、社会人としての自覚を示すため、清潔感のあるスーツやビジネスカジュアルを心がけ、シワや汚れがないか確認してください。髪型や爪の手入れも怠らないようにしましょう。

⑤言葉遣い

新入社員研修のマナーには、言葉遣いも重要です。上司や先輩社員はもちろん、同期同士であっても丁寧な言葉遣いを心がけてください。丁寧な言葉遣いは意識的に使用しなければ身につかないので、常日頃から言葉遣いを意識しておきましょう。

新入社員研修の心構え

新入社員研修の心構え

続いて、新入社員研修に臨む心構えを解説します。以下のポイントを覚えておくと、新入社員研修に真摯な気持ちで臨めるでしょう。

研修は会社の看板を背負う練習の場

新入社員研修は、会社の看板を背負う練習の場です。ぜひ、「ここでできないことは、その後の社内・社外の場でもできない」という強い意識で臨んでみてください。

同時に、「研修会場は、職場や顧客との商談の場と同じである」と考えて行動することも心がけましょう。会社から給与が支払われるのは、最終的には顧客が商品やサービスの対価を支払うからです。研修中から「顧客への価値提供」を意識してみてください。

会社に評価される側に変化

入社した瞬間から、自身が会社を評価する側から、評価される側に立場が変わったことを自覚しましょう。つまり、「外側の人間」から「内側の人間」になったということです。

企業では結果が重視されるため、「自分なりに頑張った」だけでは評価の対象になりません。新入社員研修時も、常に相手の期待に応えることが求められることを認識しておきましょう。

研修で学ぶ基礎をしっかりと身につけ、何事にも全力で取り組む姿勢が、今後の自身の成長に繋がります。失敗を恐れず、積極的に挑戦する気持ちを大切にしてください。

新入社員研修事例3選

新入社員研修事例3選

では、新入社員研修の実情はどうなのでしょうか?ここでは、大手企業3社の新入社員研修事例を紹介します。

企業名 主な取り組み 主な成果
伊藤忠商事
  • 少人数制研修を採用
  • 講師陣の質強化
  • 成長スピードの加速
  • 自主性の向上
NTTドコモ
  • オンラインとグループワークで学習
  • ビジネスマナー×スキルに注力
  • 満足度・理解度で4.6点(5点満点)
  • 電話応対の必須項目を8〜9割クリア
第一生命
  • マインドセットの確立
  • 理解から行動レベルまでの引き上げ
  • 新入社員の積極性向上
  • マナー習得の実現

①伊藤忠商事

伊藤忠商事では「相手の期待を徹底的に考え行動できる新入社員」の育成に力を入れています。伊藤忠商事の新入社員には、学生から社会人への意識転換が不十分、自分の基準だけで行動する、キャリア自律の意識不足という課題点がありました。

そのため、新入社員研修では、社会人としての基本動作の徹底、相手の期待を超える意識と行動の習得、伊藤忠商事で働く上での志の明確化を軸にしています。

新入社員研修でのアプローチは、2〜3人の小グループでの作業で一人ひとりが主体的に取り組む環境を作ること、講師陣が連携して高い視座からのフィードバック提供などを実行しました。

そして、最終日には自身のありたい姿を共有し、仲間とのエール交換で現場配属に向けた自信を育んでいます。これにより、新入社員の成長スピードが加速化し、一度失敗した内容でも次のワークではしっかり改善し、最終日の総合演習では学びを総動員して「相手の期待を超える」成果を出せるまでになりました。

参照:alue

②NTTドコモ

NTTドコモでは、「ビジネスマナーとスキルを確実に身につけた社会人の育成」に注力しています。2020年のコロナ禍という予想外の事態に直面し、急遽オンライン形式での研修実施に切り替えました。

新入社員たちは対面コミュニケーションの機会を失い、約700名もの大規模研修を各自の自宅から受講するという初めての状況に直面。この課題に対応するため、ドコモの研修では「ビジネスマナーの基本理解」「電話対応や報連相などの実践スキル」「社会人としての目的意識」を柱に据えました。

オンラインでありながら、グループワークを多く取り入れ、受け身にならない環境づくりと個別指導の機会確保に注力。結果は驚くほど良好で、満足度・理解度ともに4.6点(5点満点)を獲得。電話応対では8〜9割、報連相では7割の受講者が必須項目をクリアしました。

受講者からは「成果は相手が判断する」という言葉に共感し、「相手を想う目的」を理解したという声が多く聞かれました。研修後も「自ら学びに行く」「積極的に行動する」という前向きな姿勢が育まれています。

参照:alue

③第一生命

第一生命では「つながり・たくましさ・しなやかさを兼ね備えた新入社員」の育成に注力しています。同社の新入社員育成における課題は、率直なフィードバックができる関係性構築、自ら挑戦し続ける姿勢の醸成でした。

そこで、新入社員研修では社会人としてのマインドセット確立、基礎スキルの習得、そして自己振り返りの習慣化を軸に設計されています。特に「分かる」から「できる」へと行動レベルまで引き上げることを重視し、オンラインと対面のハイブリッド形式を採用しました。

研修アプローチとして特徴的なのは、前日の学びを翌日に活かせる連続性のあるプログラム構成と、新入社員同士が目標や課題を共有し合うフィードバックの時間確保です。また、複数の研修会社と連携し、3社会議を実施することで一貫性のある研修体験を実現しました。

この結果、研修の最終日には当初発言が少なかった新入社員も積極的に手を挙げるようになり、自己の成長を実感できる場面が見られました。特に「つながり」と「たくましさ」については目標を達成し、ビジネスマナーも現場での実践が確認されています。

参照:alue

新入社員研修についてまとめ

新入社員研修は、社会人としての基礎を学ぶ場です。「きつい」という意見もありますが、適切なマナーを持って臨むことでストレスも軽減できるでしょう。

近年は、リモート研修や少人数制の研修、「まず良いところをほめる」など、新入社員研修内容や指導方針も変化してきました。早期に活躍できる人材育成を目指す企業の取り組みも重要といえるでしょう。

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