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CIM 【2023】CIMを無料で利用する方法!無料体験版や安いソフトも解説

【2024】CIMを無料で利用する方法!無料体験版や安いソフトも解説

CIMは便利な技術であることに違いはありませんが、問題となるのは、その導入コストです。
活用メリットの大きななツールでありながらCIMの導入が進まないのは、コストの問題が大きいことも要因と言えますが、そこで検討したいのが無料で利用できるCIMソフトの活用でしょう。

この記事では、そんなCIMソフトを無料で利用する方法や費用を抑えて利用ができるCIMソフトを紹介します。

BIM/CIMとは

BIM/CIMとは

無料で使えるCIMソフトを紹介する前に、まずはそもそもCIMとはどのような技術なのかについて、簡単に紹介しておきます。

CIMはConstruction Information Modelingの略称で、3Dモデルに構造物に関するすべての情報を集約し、業務効率化や情報共有を効率化するための技術です。

これまで建設業界においては、平面図と3Dモデルは別個に作成し、管理する事が一般的でしたが、これでは図面作成や情報共有時の業務負担が大きく、業務の遂行に多くの人手を必要としていました。

しかしCIMを導入することでこれらの業務を一本化し、データを統合管理できるようになっています。結果、それぞれの作業にかかる時間を大幅に削減することで、効率よく設計業務を進められるようになりました。
図面設計の段階はもちろん、施工段階や維持管理にも役立つCIMは、今後なくてはならない技術として土木建設業界に定着していく事が予想されます。

BIMとCIMの違い

CIMと似たような概念として、BIMの存在が挙げられます。BIMはBuilding Information Modelingの略称で、主に建築設計の領域で採用されている3D技術です。

元々はBIMの概念がCIMに先駆けて海外で登場し、日本に持ち込まれましたが、CIMはBIMを土木建設に特化した形で運用しようと、BIMをもとにして国土交通省が提言した概念です。

ただ、CIMは基本的に日本国内でしか普及しておらず、BIMもCIMも基本的には同じプロセスで建設業務に適用する技術であるため、近年は「BIM/CIM」という形で並列して表記する事ことも増えています。

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CIMソフトは無料で利用する方法

CIMソフトを導入する上で多くの人が検討するのが、無料でのCIMソフトの利用です。
ここでは、無料でCIMソフトの利用は可能なのかについて、解説します。

体験版であれば一部のCIMソフトは無料で利用可能

結論から言うと、CIMソフトを無料で利用したい場合、体験版であればいくつかの製品が無料で提供しているため、それらを活用することは可能です。

無料体験版の場合は機能制限があるほか、利用日数がおおむね30日程度に限定されてはいるものの、CIMソフトがどのようなものかを確認したり、自社に必要な機能が備わっているかを確認したりする上では、十分に活躍するでしょう。

無料体験版の利用期間内に、基本的なCIMソフトの使い方を学べば、有料期間中に研修を行う必要がありません。無料体験版を使い、コストを抑えて導入を進めることも可能です。

CIMソフトは多くの機能を備えており、すべての機能を一度に使いこなすのは難しいものです。
無料体験版では基本的な機能に限定して利用ができるため、複雑な操作に悩まされる心配がないという点もメリットと言えるでしょう。

無料で永久に使えるCIMソフトは無いためいずれは導入コストが発生する

無料体験版を期間限定で提供しているCIMソフトはいくつかありますが、残念ながら無期限に無料で利用できる製品は今のところ存在しません。CADソフトであれば無料で使えるものもいくつかありますが、CIMソフトはまだまだ最新技術ということもあり、無料で利用できるものはないと考えておきましょう。

そのため、無料体験期間が終了した後は有料版への移行が必要となり、遅かれ早かれソフトのライセンス料金の支払いは必要です。

無料期間を設けているCIMソフト

ここでは、無料期間を設けている代表的なCIMソフトを紹介します。無料である以外にもCIMソフトには特徴が異なるため、以下の表から特徴を確認しておきましょう。

Revit Civil 3D Navisworks ARCHICAD 3DCAD Studio
製品形態 BIM/CIM CIM BIM/CIM BIM CIM
価格(年額) 42万9,000円〜 40万8,100円〜 16万8,200円〜 41万8,000円〜 7万9,200円〜
無料体験期間 30日 30日 30日 30日 要問い合わせ
主な特徴 ポピュラーなBIM/CIMソフト。
建設から土木まであらゆるニーズに対応
CIM特化のソフト。
土木設計のモデリングや各種ドキュメント作成に対応
BIM/CIMデータの管理に強いレビューソフト。
モデリング機能は乏しいがBIM/CIM導入の効果を高めてくれる
BIM特化の意匠設計ソフト。
Mac対応なのでWindowsが使えない人でも利用可能
国産のCIMモデリングソフト。
価格が安価であるため導入しやすい。
対応OS Windows Windows Windows Mac Windows

下記で主要の無料体験版があるCIMソフトを解説していきます。

Revit

無料体験が可能で、なおかつポピュラーなCIMソフトを探している場合、まず試したいのはAutodesk社のRevitです。建設はもちろん土木にも対応するBIMとCIMの双方に対応しているソフトであるため、価格は高いものの導入効果も相応の高さとなるでしょう。

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Civil 3D

土木特化のCIMソフトなら、30日の無料期間を備えるCivil 3Dがおすすめです。
Revitよりも汎用性には欠けるものの、土木領域に特化した機能が数多く備わっているので、生産性向上に役立ちます。

Navisworks

CIM導入の効果を高める役割を果たすのが、30日の無料期間を備えるNavisworksです。
単体でのモデリングには適していませんが、データ管理を効率化する事ができ、CIMがより活躍できる業務環境の整備に活躍します。

ARCHICAD

Archicadの運用画面

土木領域での運用は難しいですが、MacでBIM/CIMを体験してみたいという場合は、30日無料で利用できるARCHICADがおすすめです。BIM/CIM対応のMac向けソフトは数が少ない中、ARCHICADは高度な意匠設計を実現しており、無料でその効果を実感できるでしょう。

3DCAD Studio

コストパフォーマンスを重視する場合、3DCAD Studioの無料体験版も検討しましょう。
無料体験版の利用については問い合わせが必要ですが、導入のコストは無料版以外だと最も安く、手軽にCIM環境を整備できます。

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コストを抑えてCIMソフトを導入する方法

CIMソフトを無料で使い続けることは難しいものの、導入コストを抑えて環境を整備する方法はいくつかあります。主なポイントとしては、

  • 安価なBCIMソフトを導入する
  • IT導入補助金などを活用する
  • なるべく長めにライセンスを契約する

が挙げられます。まず、無料以外でコストを抑える手っ取り早い方法は、安価なCIM製品を選ぶ事です。例えば3DCAD Studioは他の製品と比べても破格の価格であるため、無料利用以外で初期費用を抑えるのであれば最適な方法でしょう。ただ、Revitなどに比べると機能性や互換性に大きく劣る可能性があるため、事前の機能確認などは欠かせません。

無料まではいかなくとも、導入負担を半分程度まで軽減できるのがIT導入補助金などの制度の活用です。CIM導入は政府が後押ししている施策の一環でもあり、中小企業向けの補助金制度が充実しています。ソフトの契約費用はもちろん、人材育成や獲得などにかかる費用も補助してもらう事ができ、数百万円から数千万円規模の補助も可能なため、利用しない手はないでしょう。

また、CIMソフトのライセンス契約時にはなるべく長めに契約することで、無料まではいかなくとも中長期的なコスト削減ができます。一度の契約金額は大きくなってしまう分、年単位、あるいは月単位で計算すれば割安の価格設定になっているため、長期利用を考えている場合にはこちらも検討しましょう。

CIMを導入するメリット

CIMを導入するメリット

CIMの導入によって得られるメリットは、

  • 生産性の向上
  • 意思決定の迅速化
  • コストの削減

など、多岐にわたります。CIMを使った3Dモデルに情報を集約することで、図面作成や修正、そしてデータの運用に関する余計な手間を省く事ができ、迅速に設計業務を完了したり、施工段階における図面作成の負担を解消する事ができます。

また、高度にディテールが再現されたCIMモデルであれば、設計に詳しくない関係者でも細部まで確認する事ができ容易に内容を理解できるため、意思決定をスピーディに行えるでしょう。

CIMソフトを使って設計の遅れや修正の多発により工期が伸びて工事費がかさむ事態を回避し、残業などの発生も抑制することで、工事にかかるコストの削減にも期待ができます。

CIM導入の課題

CIMには魅力的なメリットが揃いますが、一方で導入を先送りにせざるを得ない課題も残ります。主な導入課題としては、

  • CIMは導入コストが高い
  • CIMが使える人材の確保や育成が必要

の2つです。まずなんといってもCIMは最新技術であるため、必然的に活用のための設備投資は免れず、いずれのソフトも高額である問題は大きくのしかかるでしょう。

大企業ではCIMの導入が進む反面、中小企業で導入が進まない最大の理由は、このようなコストの問題があります。

また、CIMのような最新技術の活用に際しては、それを扱うことのできる人材の確保も必要です。新しく外部から確保するか、社内の人材にCIM研修を受けてもらうなどして、スキルを養わなければなりません。いずれの方法も時間と費用がかかるため、やはり気軽にCIMを導入する上での障害となっています。

無料で利用できるCIMについてのまとめ

この記事では、CIMソフト導入のメリットと課題、そして無料で利用できるかどうかについて解説しました。CIMを永遠に無料で使い続けることは難しいものの、期間限定の無料体験版であれば利用可能なため、積極的に活用しましょう。

また、無料とはいかずともコストを抑えてCIM製品を利用する方法もあります。無料以外の選択肢も視野に入れながら、費用対効果の高いCIM導入を進めましょう。

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