建築・土木・エンタメ分野に利用できるBIMソフト「Vectorworks」の価格について調べている方も多いでしょう。しかし、ソフトの種類がいくつもあるため、価格情報がよく分からないと悩む人もいるはずです。
そこでこの記事では、Vectorworksの価格情報をわかりやすくまとめました。
また、長期利用を検討した際の価格シミュレーションや無料で使う方法も解説しているので、Vectorworks導入の参考にしてみてください。
Vectorworks(ベクターワークス)とは
Vectorworksは、設計検討に欠かせない作図・分析機能を搭載したBIMソフトです。
ハイクオリティなデザイン支援機能が搭載されており、リアルな2D・3Dモデル作成やデザイン検討に利用できます。参考として、一般的な使われ方を以下に整理しました。
- 建築設計
- 土木設計
- 排水設備設計
- 都市計画
- 造園検討
- ライティング検討
- インテリア設計
上記の内容は、すべての機能を利用できる「Design Suiteシリーズ」があればまとめて利用できます。ほかにも、各単体の機能をもつ安価なシリーズが多数提供されているのが特徴です。作業自動化やデータ共有といった業務に役立つ機能も搭載されているため、設計業務の品質向上・効率化に活用できるでしょう。
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Vectorworks(ベクターワークス)の価格情報
Vectorworksは、永久ライセンス・サブスクリプション契約の2パターンの製品が提供されています。また、機能によって製品の名称が異なるため、導入目的に合うプランを選ぶことが重要です。
製品名称 | 概要 |
Vectorworks Design Suite | 他4製品すべての機能を利用できるソフト |
Vectorworks Architect | 建築設計やインテリア設計に利用できる建築業・内装業向けのソフト |
Vectorworks Landmark | 地形や植栽、排水を検討できる土木・都市計画・造園業界向けのソフト |
Vectorworks Spotlight | ステージ検討や照明設計に利用できるエンターテインメント業界向けのソフト |
Vectorworks Fundamentals | 2D・3D設計やデータ共有に活用できる基本ソフト |
次の項目から、永久ライセンス・サブスクリプション契約の価格情報を紹介します。
Vectorworks(ベクターワークス)永久ライセンスの価格一覧
Vectorworks永久ライセンスの価格を整理しました。
Vectorworks Design Suiteの価格 | Vectorworks Architectの価格 | Vectorworks Landmarkの価格 | Vectorworks Spotlightの価格 | Vectorworks Fundamentalsの価格 | |
永久ライセンスのみ | 612,700円 | 490,600円 | 490,600円 | 490,600円 | 368,500円 |
セレクトバンドル(永久ライセンス+サポート) | 655,600円 | 524,700円 | 524,700円 | 524,700円 | 413,600円 |
乗換版(永続ライセンス+年間保守)
※他社ソフト利用者限定 |
- | 451,000円 | 451,000円 | 451,000円 | - |
モジュール(機能追加) | 122,100~244,200円 | 122,100円 | 122,100円 | 122,100円 | - |
ネットワーク版 | - | - | - | - | ライセンス数により変化 |
永久ライセンスを購入すれば、初期費用を支払うだけで永久的に該当ソフトを利用できます。
Vectorworksの一般的な機能だけ使えればよい、毎年更新せずとも問題ないという方におすすめの購入方法です。
Vectorworks(ベクターワークス)月額制サブスクリプションの価格一覧
Vectorworks月額制サブスクリプション契約の価格を整理しました。
Vectorworks Design Suiteの価格 | Vectorworks Architectの価格 | Vectorworks Landmarkの価格 | Vectorworks Spotlightの価格 | Vectorworks Fundamentalsの価格 | |
サブスクリプション | 306,350円/年 | 245,300円/年 | 245,300円/年 | 245,300円/年 | - |
業界ごとに単体の機能を使うだけなら、お得な「Architect」「Landmark」「Spotlight」で問題ありません。ただし、幅広い業界で役立つソフトをお探しなら、すべての機能がまとまった「Design Suite」の利用がおすすめです。
Vectorworks(ベクターワークス)の価格シミュレーション
永久ライセンスとサブスクリプション契約のどちらを利用すべきか悩んでいる方もいるはずです。参考として、長期利用を考えた価格シミュレーション表を整理しました。
Vectorworks Design Suiteの価格 | Vectorworks Architectの価格 | Vectorworks Landmarkの価格 | Vectorworks Spotlightの価格 | |||||
永久ライセンスのみ | サブスクリプション | 永久ライセンスのみ | サブスクリプション | 永久ライセンスのみ | サブスクリプション | 永久ライセンスのみ | サブスクリプション | |
1年目 | 612,700円 | 306,350円 | 490,600円 | 245,300円/年 | 490,600円 | 245,300円/年 | 490,600円 | 245,300円/年 |
3年目 | - | 919,050円 | - | 735,900円 | - | 735,900円 | - | 735,900円 |
5年目 | - | 1,531,750円 | - | 1,226,500円 | - | 1,226,500円 | - | 1,226,500円 |
10年目 | - | 3,063,500円 | - | 2,453,000円 | - | 2,453,000円 | - | 2,453,000円 |
上表より、永久ライセンスとサブスクリプション契約で、大きな価格差があると分かります。
ただし価格だけを見るのではなく、以下のポイントに注意しなければなりません。
- 永久ライセンスは最新版に更新されない
- サブスクリプション契約は自動更新・保守が含まれる
Vectorworksを含むBIMソフトのノウハウや、利用しなければならない機能は人によって違います。将来のことを考えたうえで永久ライセンス・サブスクリプション契約のどちらが必要なのか検討してみてください。
ほかのBIMソフトの価格と比較したい方は、以下の記事がおすすめです。
Autodesk社が提供するRevitの価格情報を整理しています。
Vectorworks(ベクターワークス)を安く買う方法はどれ?
Vectorworksの安さを求める方向けに、おすすめの購入方法を整理しました。
- 1年だけ使うのならサブスクリプション契約がおすすめ
- 1年以上使うなら永久ライセンスがおすすめ
永久ライセンス・サブスクリプション契約は、1年間で価格の差が出ます。
前述した更新の話も踏まえつつ、どちらの購入が便利なのか検討してみてください。
Vectorworks(ベクターワークス)を無料で使う方法
Vectorworksを無料で使いたい方向けに、2つの方法を整理しました。
それぞれ紹介する条件にあてはまるのなら、ぜひ無料でVectorworksを活用してみてください。
Vectorworks(ベクターワークス)体験版を利用する
Vectorworksの操作性や使い方を学びたい、短期間だけ利用したいという方は、30日間無料で利用できる体験版を申し込んでみてください。
体験版は文字通り、価格を問わずソフトを無料で利用できます。
30日間だけすべての機能を使えるため、確認や短期利用におすすめです。
学生版Vectorworks(ベクターワークス)を利用する
もし教育機関に所属する教員・学生に該当するのなら、Vectorworksの学生版を利用してみてください。
Vectorworksの学生版には、4月1日〜翌年4月30日まで利用できる「春版」、9月1日〜翌年9月30日まで利用できる「秋版」の2タイプがあります。最大13ヶ月間価格を問わずすべてのソフトを利用できるため、学習や教育として活用してみてください。
Vectorworks(ベクターワークス)の中古版も購入できる
Vectorworksの価格が高いと感じている人は、永久ライセンスのVectorworksを中古版として購入できるとご存じでしょうか。例えば、次のようなサイトで購入できます。
- フリマアプリ
- オークションサイト
正式に発売されているソフトよりもお得な価格で購入できることから、中には価格を抑えるために中古版を購入する方もいます。ただし、次項で紹介するリスクがあることを理解しておかなければなりません。
Vectorworks(ベクターワークス)の中古版を購入するリスク
Vectorworksの中古版をお得な価格で購入したい方は、以下のリスクがあることに注意しなければなりません。
バージョンが古い
中古版として売られているVectorworksは、基本的に旧バージョンばかりです。
最新バージョンの機能が使えないことや、UI(ユーザーインタフェース)に違いがあることに注意してください。
海賊版の恐れがある
中には悪徳業者が価格の安い「海賊版」のVectorworksを販売している恐れがあります。
誤って海賊版を購入してしまうと、提供者だけでなく購入者も犯罪に加担してしまうことになるので注意してください。
また、不正利用や違法コピーが発覚すると、Vectorworksを提供するA&Aから法的措置を行使される恐れがあるため、価格の安さに誘惑されないように注意しましょう。
著作権法の規定にありますように、著作権者の許諾を得ることなく不正に著作物を複製する行為は著作権法違反です。弊社ではこのような知的財産権の侵害行為に対しては、法的措置により適切に対応してまいります。
Vectorworks(ベクターワークス)の価格についてよくある質問
Vectorworksの価格に関するよくある質問を整理しました。
更新したからと言って価格が安くなるわけではないため注意してください。
ただし、バージョンアップの際にかかる費用だけ若干お得になります。
Vectorworks(ベクターワークス)の価格についてまとめ
今回はVectorworksの価格情報、そして無料で購入する方法や中古版のリスクについてわかりやすく解説しました。
Vectorworksは、利用するソフトによって価格が異なります。
もし豊富なソフトの機能をお得な価格で利用したいのなら、すべての機能がまとまった「Design Suite」がおすすめです。
これからVectorworksを試したい場合には、まず無料体験版からスタートしましょう。
Vectorworksのソフトを無料で30日間使用できます。