Vectorworksの操作を学びたいけれど、何から始めてよいのか分からないと悩む初心者の方も多いでしょう。確かにソフトの導入から学習まで考えるのは大変です。
そこでこの記事では、Vectorworksの初心者向けに始め方や基本的な使い方をわかりやすくまとめました。また、独学におすすめな本も紹介しているので、初心者から上級者へレベルアップする参考にしてみてください。
Vectorworks(ベクターワークス)とは
Vectorworksは、デザイン検討ソフトウェアを提供するA&A社のBIMソフトです。
次のようなインフラ関連の業界で役立つソフトであり、設計検討はもちろん3Dモデルを活用した景観検討にも利用できます。
- 土木・建設業界
- 建築業界
- 造園業界
- 電気・設備業界
- エンタメ業界
さらにVectorworksは、生産性向上に欠かせないDX(デジタルトランスフォーメーション)に適用できるほか、初心者から操作を覚えやすいソフトとして人気です。
BIMソフトの中でも高いシェア率を誇るソフトウェアですので、BIMソフト選びでお悩みの初心者の方は、選択肢のひとつとしてVectorworksを導入してみてください。
BIMソフトについて詳しく知りたい方は、以下の記事がおすすめです。
初心者向けに人気のBIMソフトを詳しく紹介しています。
初心者必見!Vectorworks(ベクターワークス)の始め方
Vectorworksを導入を検討している初心者の方向けに、始め方を3ステップで解説します。
ステップ①導入環境を整える
まずはVectorworksを導入する環境を整えましょう。
必要なものを以下に整理しました。
- PC(以下スペック表を参考)
- インターネット環境
項目 | 最低限必要なPCスペック |
OS | Windows10、11
macOS11、12、13 |
CPU | 3GHz以上のIntel Core i5 または AMD Ryzen 5、またはそれと同等以上のもの
Apple M1以上 |
メモリ | 8GB以上 |
グラフィックカード | Windows: DirectX 11互換、2GB以上のVRAM
Mac(Intel): Metal GPUFamily1以上、2GB以上のVRAM Mac(Mシリーズ): M1 8GB以上 |
容量 | 43GB以上 |
ハイスペックなビジネス向けのPC、もしくはゲーミングPCがあると便利です。
スペックの低いPCだと処理や読み込みに時間がかかってしまうため、少なくとも上表の基準を満たしておきましょう。
ステップ②Vectorworks(ベクターワークス)を購入する
導入環境が整ったら、実際にVectorworksを購入しましょう。
Vectorworksは永久ライセンス版・サブスクリプション版の2タイプがあり、それぞれ価格が異なります。初心者の中には、なんとなくプランを決める人もいますが、時間の経過とともに性能や価格面が大きく変化するのも事実です。
Vectorworksを購入する際には、あらかじめ長期利用した場合の価格を想定したうえで動きましょう。詳しい価格情報は以下の記事で解説しています。初心者向けに価格表もまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
ステップ③独学・学習教材を集める
Vectorworksの導入が完了したら、まずは操作方法や使い方をマスターすることが重要です。
A&A社から無料のトレーニングマニュアルが提供されているほか、有料の学習教材も販売されています。
独学で学ぶ方法もありますが、効率よく基礎を固めていきたいのなら教材等を活用するのがおすすめです。本記事の後半でおすすめの学習教材をまとめています。教材の特徴も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
初心者はVectorworks(ベクターワークス)の体験版がおすすめ
初心者の中には、いきなりVectorworksを導入することに不安を感じている方もいるはずです。
それならまずは、Vectorworksの体験版を利用してみるのはいかがでしょうか。
Vectorworksでは、初心者向けに30日間無料で操作できる体験版が提供されています。
操作確認や練習にも使えるので、ぜひ利用してみてください。
ダウンロード方法
Vectorworksの体験版は、以下の手順でダウンロードできます。
- Vectorworksの公式サイトにアクセスする
- 体験版申し込みページへ移動する
- 申し込み情報を入力する
- シリアルコードを受け取る
- 体験版をダウンロードしてシリアルコードを入力する
詳しいダウンロード方法は、以下の記事で解説しています。
初心者向けに画像付きでダウンロードする方法を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
体験版で利用できる機能
Vectorworksの体験版では、基本的に提供されているソフトの全機能を使えます。
このとき、申し込みするVectorworksのプランによって利用できる機能が違うことに注意してください。参考として、体験版では次のプランを利用できます。
- Vectorworks Design Suite(すべてのプランの機能)
- Vectorworks Architect(建築向けの機能)
- Vectorworks Landmark(土木・造園向けの機能)
- Vectorworks Spotlight(エンタメ向けの機能)
- Vectorworks Fundamentals(2D・3D作図向けの機能)
誤って違う目的のVectorworksを導入すると、再度申し込みのやり直しが必要です。
初心者としてすべての機能に触れたいのなら、各プランの機能がまとまったDesign Suiteを申し込んでみてはいかがでしょうか。
初心者から始めるVectorworks(ベクターワークス)の基本的な使い方
初心者としてVectorworksを学ぶのなら、まずは基本的な使い方を学んでいきましょう。
参考として、最初にやるべき2つの動き方をまとめました。
Vectorworks(ベクターワークス)の練習問題を解く
Vectorworksのスキルアップを目指しているのなら、A&Aが初心者向けに提供している「Vectorworks操作技能認定試験」を申し込みましょう。
この試験では、基本的な操作方法やレンダリングの方法といった問題にいつでも無料で挑戦できます。試験終了したらすぐに合否判定ができるため、自分の能力がどれくらいなのかをチェック可能です。
初心者を脱却したいなら、ぜひ練習問題を解いて試験合格を目指してみてください。
2D平面図と3D図面の書き方を覚える
Vectorworksをダウンロードしたら、まずは2D平面図や3D図面といった基礎的な書き方を覚えていきましょう。Vectorworksの操作は、基本的にこの2つで成り立ちます。
また2D・3Dの作図方法を覚えておけば、あとは応用的な操作にチャレンジするだけです。
作図は業界を問わずどんな仕事にも登場する使い方ですので、初心者の方はマニュアルや教材を使いながらVectorworksを学んでみてください。
Vectorworks(ベクターワークス)の初心者向けな本
Vectorworksを学びたい初心者向けに、おすすめの本を4つ紹介します。
どの書籍も初心者から学びやすいものばかりです。
ぜひ学習の参考にしてみてください。
Vectorworksパーフェクトバイブル
Vectorworksパーフェクトバイブルは、2D・3Dの基本を学べる初心者向けの学習本です。
実際に手を動かしながら学習できることはもちろん、現場で活用するテクニックを学べます。
主に建築・インテリア検討向けの内容がまとめられているため、同業界の初心者におすすめの1冊です。
最短で学ぶVectorworks
最短で学ぶVectorworksは、建築業界向けの基本操作やプレゼンテーションへの活用方法が身に付く学習本です。2D・3D作図はもちろん、作図したデータをもとにアニメーションの作成まで詳しく学べます。
業務に役立つ機能情報もまとめられているため、建築業界でVectorworksを導入する初心者の方は、ぜひ活用してみてください。
Vectorworksベストテクニック 100
Vectorworksベストテクニック100は、全業界に共通する基本操作を学べる初心者向け学習本です。作図やマウス操作、環境設定、外部データ連携など、業務に欠かせない基礎情報が網羅的にまとめられています。
初心者がぶつかりがちな疑問・解決策を合計100個収録してあるため、Vectorworksの虎の巻としても活用可能です。
10日でマスター! Vectorworks
10日でマスター! Vectorworksは、初心者向けに「これだけは知っておいてほしい基礎知識」がまとめられた学習本です。特に2D作図の方法が詳しくまとめてあり、ビジュアル検討やエンタメ業界向けのカメラ・光源の操作も解説されています。
10日間という短い期間で初心者向けの情報を学べるので、急いでVectorworksを学習したい方におすすめの1冊です。
初心者向けVectorworks(ベクターワークス)についてまとめ
今回は、Vectorworksの導入を検討中の方、および導入して間もない初心者向けにVectorworksの始め方や学習方法、おすすめな本についてわかりやすく解説しました。
初心者からレベルアップしたいなら、学習する方法を理解することが重要です。
しかし、学習のためにお金をかけるのはもったいないと感じる方もいるでしょう。
それならまずは30日間無料で使える体験版を申し込んでみるのはいかがでしょうか。
操作確認やVectorworksの学習におすすめです。