facebook

【2024】AutoCADを自動化する方法とは?メリットやおすすめのセミナーを紹介

「AutoCADの図面作成で時間がかかっている」「作業を効率化したい…」と考える方も多いでしょう。そこでおすすめするのがAutoCADの自動化です。

AutoCADの自動化は作業時間を効率化するだけでなく、作業ミスを減らすことも可能です。

本記事では、自動化を進める際の具体的な方法や注意点、効率的に学べるおすすめのセミナーについて詳しく紹介します。本記事を参考にAutoCADの自動化に挑戦してみてはいかがでしょうか。

AutoCADの自動化とは?

AutoCADの自動化とは?

AutoCADの自動化とは図面作成や編集作業において、定型的で繰り返し発生するルーチン業務を効率化することです。

具体的には、AutoCADのスクリプト機能やLISP、VBAといったプログラミング言語を活用して、手動操作を減らし、複雑な工程を簡略化する仕組みを構築することです。例えば、同じ種類の図面を大量に作成する際に、一連の操作を自動化することで作業時間を大幅に短縮できます。また、プログラムを組むことでエラーを減らし、正確な作業が実現できるのも魅力と言えるでしょう。

自動化は作業効率が向上するだけでなく、設計プロセスの標準化にもつながり、品質を安定させる効果も期待できます。

機能一覧

AutoCADには、設計や作図の作業効率を向上させる自動化機能が搭載されています。以下の表は主に自動化できる機能です。

機能 概要
スクリプト コマンドをテキストファイルに記述し、AutoCADに読み込むことで、ルーチン作業を自動化
アクションマクロ 操作を記録して同じ手順を再現できる機能
LISP AutoCAD専用のプログラミング言語で、複雑な操作を効率化するカスタム機能を構築可能

このほか、AutoCADの機能ではないものの「Dynamo」を使用すれば、視覚的なプログラミングで設計を自動化することもできます。加えて、「動的ブロック」や「カスタムコマンド」を活用することで、図面の精度を保ちながら作業時間を短縮することも可能です。

状況に応じて使い分けることで、作業の効率化だけでなく、設計プロセス全体の質を向上させることが期待できるでしょう。

AutoCADを自動化するメリット

AutoCADを自動化するメリット

AutoCADを自動化するメリットについては以下3つです。

  • 作業効率の向上
  • ヒューマンエラーを防げる
  • コストの削減

メリット①作業効率の向上

AutoCADを自動化することで、繰り返し行う設計作業やデータ入力などの単純作業をプログラムで処理できるため、作業時間が大幅に短縮されます。

例えば、寸法の自動設定や複雑なパーツ配置の生成など、手動で行うと数十分かかる作業を数分で完了させることが可能。また、テンプレートやスクリプトを活用することで、様々な作業での一貫性が向上し、設計者は自動化できない付加価値の高い作業に集中することができます。これにより、納期の短縮と生産性の向上が実現できるでしょう。

メリット②ヒューマンエラーを防げる

手動操作による設計では、細かな寸法ミスやデータ入力の誤りが起こりやすく、それが後工程でのトラブルや再度1から作業しなければいけない状態につながる場合があります。

一方、AutoCADの自動化ではスクリプトやプログラムによってルールベースで正確に処理が行われるため、ヒューマンエラーの発生を防ぐことができます。例えば、計算式を用いた寸法の自動計算や設定された規格に基づく自動配置などを活用すれば、設計の精度を高めることが可能です。

そのため、設計品質が向上し、修正コストや時間の浪費も防げるでしょう。

メリット③コストの削減

AutoCADの自動化によって作業効率が向上し、設計にかかる時間や手間を削減できます。その結果、納期の短縮や再作業の削減により、人的コストや運用コストを抑えることが可能です。

また、テンプレート化やスクリプトの再利用を進めることで、自動化のために必要な投資をする必要がなくなるため、長期的な運用コストの削減も見込めます。

AutoCADを自動化できる3つのプログラミング言語

AutoCADを自動化できる3つのプログラミング言語について紹介します。

  • スクリプトファイル
  • LIPS
  • VBA

スクリプトファイル

スクリプトファイルは、AutoCADのコマンドをテキスト形式で記述し、連続して実行するための簡易的な自動化ツールです。

後ほど詳しく解説しますが、ファイルはテキストエディタで作成し、拡張子を「.scr」に変更するだけで利用可能。その後、コマンドラインから「SCRIPT」と入力して実行します。スクリプトファイルを使えば、手動で実行するコマンドを順次自動化し、繰り返し作業を効率化できます。また、編集が簡単のため迅速な変更や適用が可能です。

しかし、変数や条件などの高度なプログラミングには対応していないため、簡単なタスク向けに特化しています。DIESEL式を併用すれば、多少の制御が可能で応用範囲を広げることができます。

LIPS

AutoLISPは、AutoCADに特化して設計されたLISP系のプログラミング言語で、カスタムツールの作成や複雑な自動化タスクに適しています。「Visual LISPエディタ」や「Microsoft Visual Studio Code」を利用して開発が行え、操作や設定の自動化を柔軟できるのが特徴。

LIPSは、条件分岐やループ処理などの高度な機能を備え、幾何学計算や図形の生成を効率的に行うのに最適です。また、プロジェクトごとに異なる要件に合わせた自動化スクリプトの作成や独自のコマンドを組み込むことで、設計フローの生産性を大幅に向上させることが可能です。

LIPSは、AutoCAD LTやMacではサポートされていません。

VBA

VBAは、Microsoftが開発したプログラミング言語で、AutoCADにおける操作を高度にカスタマイズし、自動化するためのツールです。「Visual Basic Editor」から利用でき、フォームの作成や外部データとの連携、複雑な制御フローの実装が可能です。

特に、ExcelやAccessといった他のMicrosoft Office製品と使用することで、設計データの管理や加工を効率化することができます。さらに、ユーザーインターフェースをカスタマイズし、特定のプロジェクトニーズに最適化したツールを開発することも可能です。

VBAは、AutoCAD LTやMacではサポートされていません。

AutoCADのスクリプトで自動化する方法

AutoCADのスクリプトで自動化する方法

ここでは実際にスクリプトを自動化する方法を紹介します。スクリプト作成にあたって必要となるのは「テキストファイル」です。
また、スクリプトを自動化する手順は以下の通りです。

  1. テキストファイルにコマンドや特定の数値条件(座標やサイズなど)を記載する
  2. 拡張子を「.scr」に変更
  3. .SCRのデータをAutoCADのワークスペースにドラッグ&ドロップ(または、コマンドにSCRIPTと入力してファイルを選択)

今回以下のコードを活用します。

CIRCLE 10000,10000,10000

まずはテキストファイルを作成します。Windowsの場合は「テキストファイル」と検索すれば無料で作成が可能です。Macbookでは標準装備されている「テキストエディット」というアプリを使用してテキストファイルを作成することができます。

まずはコマンドに「SCRIPT」と入力します。

SCRIPTと入力

すると、先ほど作成したテキストファイルを選択できるため、選択します。この際にファイル名は「.scr」でなければ選択できないため、必ず変更しておきましょう。

ファイル選択

すると円が自動的に作成されます。

円が生成

スクリプトは積極的に活用していきましょう。また、以下の記事ではAutoCADの基本操作について解説していますので併せてご覧ください。

【2024】AutoCADの基本操作!使い方や図面の書き方を初心者向けに解説

AutoCADの自動化を学ぶ方法

AutoCADの自動化を学ぶ方法

AutoCADの自動化を学ぶ方法は以下3つです。それぞれにメリットデメリットがあるため、自分にあった学習方法を選びましょう。

  • 参考書で学ぶ
  • Youtubeで学ぶ
  • セミナーで学ぶ

方法①参考書で学ぶ

AutoCADの自動化を参考書で学ぶ方法は、基礎的なコマンドから応用的なスクリプトやLISP、VBAなど、体系的に学べるのが特徴です。初心者向けの入門書から上級者向けの専門書まで幅広い選択肢があり、内容をじっくり学べるため、時間をかけて基礎を固めたい人に向いています。

また、繰り返し内容を確認できるため、疑問点があれば何度も参考書を活用して理解を深めることが可能です。ただし、参考書はテキストベースであるため、図解などが多用されている参考書を選びましょう。

以下の記事ではAutoCADの自動化を学べる参考書「AutoCAD自動化攻略読本」を紹介しています。ぜひ、ご一読ください。

【2024】AutoCAD自動化攻略読本とは?活用方法やおすすめのセミナーを紹介

方法②Youtubeで学ぶ

YouTubeでは、AutoCADの自動化に関する多種多様な解説動画が無料で公開されており、実際の操作手順を視覚的に確認しながら学習できます。スクリプトの作成やLISPのプログラミング、応用テクニックなどを実演形式で学べるため、具体的な手順をすぐに試してみたい人に適しています。

ただし、情報の精査は必須です。なぜなら、AutoCADの自動化方法が必ずしも正しい方法で行われているとは限らないからです。また、動画を見ながら学習できるものの、詳細な解説が省かれている場合もあります。

方法③セミナーで学ぶ

セミナーでは、プロの講師が直接指導するため、AutoCADの自動化についての最新の知識や実務的なノウハウを短期間で習得できます。プログラミング言語やスクリプト作成の実践的な解説が行われることが多く、質問や疑問をその場で解決できるのが特徴です。

しかし、AutoCADは人気のソフトであるため様々なセミナーが開催されています。数が多いことから「どのセミナーを選べばいいかわからない」という方も多いでしょう。そこでおすすめするのがProskilllが運営する「AutoCAD自動化セミナー」です。

AutoCAD自動化セミナー

AutoCAD自動化セミナーAutoCAD自動化セミナー」は2日間の短期集中セミナー。未経験でも2日間で応用操作まで身につけることができます。また、受講形式も会場受講とライブウェビナーを選べるため、全国どこに住んでいても受講が可能です。

受講後はオリジナル教材「AutoCAD自動化完全攻略セミナーガイド」をPDFにて配布されます。参考書としても活用できるため、参考書を購入する必要がありません。

受講形式 会場受講/ライブウェビナー
受講費用 38,500円(税込)
講義内容
  • AutoCAD自動化の準備と設定
  • スクリプトを使った複数ファイルの一括追加
  • スクリプトを利用した図面要素の自動配置
  • AutoLISPを利用した図面作成の自動化
  • AutoLISPを利用したプロパティの自動編集
  • AutoLISPを利用した図面要素の自動配置
  • VBAとユーザーフォームを使った自動作図
  • Excelと連携した図面/表の自動作成
持ち物 特になし(筆記用具程度)
会場住所 東京都千代田区内神田3-18-2 アドミラル神田ビル4階

AutoCADの自動化についてのまとめ

AutoCADの自動化は作業効率を向上させ、ヒューマンエラーの削減やコストの削減につながる方法です。

本記事で紹介したようにスクリプトやプログラミング言語を活用することで定型的な作業を短縮し、設計プロセス全体の品質と一貫性を向上させることが可能です。また、自動化を学ぶ各方法にはメリットとデメリットがあります。自分に最適な学び方を選び、自動化を取り入れることで、日々の作業における負担を軽減しましょう。

本記事では、AutoCAD自動化セミナーを紹介しましたがProskilllではAutoCADの操作方法を学びたい方向けに「AutoCAD基礎セミナー講習」も運営しています。こちらのセミナーも2日間で実務レベルまでスキルを身につけられるセミナーですので、併せてご覧ください。

AutoCADを自動化する方法とは?注意点やおすすめのセミナーを紹介
最新情報をチェックしよう!