製図作業のためにAutoCADのライセンスを購入したいと考えていないでしょうか。
しかし、ライセンスの契約方法や種類が分からないとお困りの方もいるはずです。
そこでこの記事では、AutoCADのライセンス購入方法について詳しくまとめました。
また、便利なライセンス管理オプションや、よくあるライセンスエラーについても紹介しているので、AutoCAD購入の参考にしてみてください。
ライセンスの購入方法
「AutoCADライセンスの購入方法が分からない」「購入する際に知っておくべき条件って何?」という人向けに、まずはAutoCADライセンスの購入に必要な情報を5項目紹介します。
初めてAutoCADライセンスを購入する方は、ぜひ参考にしてみてください。
- AutoCADライセンスの契約方法|永久?サブスクリプション?
- AutoCADライセンスの価格一覧
- AutoCADの1ライセンスを複数台で管理する方法
- AutoCADライセンスの確認方法
- AutoCADライセンスに必要なスペック
AutoCADライセンスの契約方法!永久?サブスクリプション?
大前提として、AutoCADを提供するAutodesk社は「サブスクリプション契約」でソフトを提供しています。永久ライセンスは提供されていないので注意してください。
- サブスクリプション:月額や年額で継続的に支払いが必要な契約方法
- 永久ライセンス:一括購入できる契約方法
中には「Autodeskのソフトって永久ライセンスがあったような…」と感じる人もいるでしょう。確かに2016年まではAutodesk社でも永久ライセンスが提供されていました。
しかし2016年に廃止され、現在はサブスクリプション契約のみ提供されています。
AutoCADライセンスの価格一覧
AutoCADライセンスの契約価格を以下に整理しました。
契約期間 | AutoCADの契約価格 |
1ヶ月契約 | 8,800円/月 |
1年契約 | 71,500円/年 |
3年契約 | 214,500円/3年 |
現在はサブスクリプションとして「1ヶ月契約」「1年契約」「3年契約」が用意されています。
1ヶ月契約に対し1年契約、3年契約は長く契約分、1ヶ月あたりの支払い単価を抑えられるのが特徴です。詳しくは以下の記事で価格情報を解説しています。あわせて参考にしてみてください。
AutoCADの1ライセンスを複数台で管理する方法
AutoCADライセンスは、1人当たり1ライセンスと決められています。
ただし、以下に示すように、3台のデバイスに使い分けて管理できるとご存じでしょうか。
お客様の使用許諾対象ユーザーは、ソフトウェアを最大 3 台の電子デバイスにインストールすることができます。
引用:Autodesk「使用規約」
つまり会社で1台、自宅で1台、現場で1台というように、同じAutoCADライセンスを使い分けできます。デバイス持ち運びの手間がなくなるため、ぜひ複数台管理を活用してみてください。
AutoCADライセンスの確認方法
自身が契約したAutoCADライセンスを確認したいのなら、紹介する手順をチェックしてみてください。まずは、「Autodesk公式サイト」にサインインしましょう。
サインインが完了したら、画面左側に表示されているメニューバーから「すべての製品とサービス」を選択してください。
AutoCADの項目にある「詳細を表示」をクリックするとライセンスの詳細およびシリアル番号・プロダクトキーが表示されます。
AutoCADライセンスに必要なスペック
自身が所有するPCでAutoCADを操作できるか不安な方もいるはずです。
そこでAutoCADの最新バージョン2024をベースに動作環境と必要スペックを整理しました。
自身のPCと見比べつつ、問題なく動作するのか確認してみてください。
AutoCADライセンスに必要なスペック(Windowsの場合) | |
OS | 64ビット版Microsoft®Windows®11 Windows10バージョン1809以降 |
プロセッサ | 基本:2.5~2.9GHz 推奨:3GHz以上 |
メモリ | 基本:8GB 推奨:32GB |
表示解像度 | 1920×1080~3840×2160 |
ディスプレイ カード | 基本:2GB 推奨:8GB |
ディスク空き容量 | 10.0GB(SSD推奨) |
.NET Framework | .NET Framework バージョン 4.8 以降 |
また、スペックをチェックできないとお悩みなら、一度AutoCADライセンスの体験版を利用してみるのがおすすめです。操作性の確認や、容量の大きなデータを読み込んでも動けば問題なく利用できます。
AutoCADのライセンス管理オプション
Autodeskでは、AutoCADライセンスを含む複数ライセンスの管理を簡易化するために、ライセンス管理オプションを提供しています。合計4種類のライセンス管理オプションについて、詳しく解説します。
プラン | 規模 |
STANDARD | 個人 小規模チーム |
PREMIUM | 50ユーザー以上の中~大規模チーム |
ENTERPRISE | 100ユーザー以上の大規模チーム |
EDUCATION | 教育機関 |
STANDARD(スタンダード)
AutoCADの単体契約など、一般的なライセンス契約についてくる管理オプションです。
例えば、次の機能を利用できます。
- 製品の使用状況レポートの管理
- シングルサインオンシステムの利用
- 毎日8時間のライブサポート(土日を除く)
AutoCADライセンス購入に合わせて付与されるオプションですので、特に手続きは不要です。
AutoCADライセンス取得後すぐに利用できます。
PREMIUM(プレミアム)
複数のライセンスを購入する企業向けの管理オプションです。
目安として50ライセンス以上のAutoCADの管理を効率化できます。
参考として、主な機能を以下に整理しました。
- STANDARDの全機能
- データ共有機能
- トレーニングサービスの利用
- 24時間365日のライブサポート
企業内でデータを共有したい、トレーニングを行って技術力を高めたいという人向けのオプションです。ちなみにPREMIUMには、追加料金がかかります。
金額については管理ライセンス数で変化するため見積もりを取得してください。
ENTERPRISE(エンタープライズ)
サポートの全機能を利用できるほか、カスタマイズ性に優れた機能を利用できる管理オプションです。おおよそ100ライセンス以上の特大規模チーム向けのオプションであり、次の機能を利用できます。
- 独自メタデータの追加・カスタマイズ
- ダウンロードへのアクセスコントロール
- プロによるマネジメント提供
専門知識を持つプロからマネジメントサポートを受けられるほか、AutoCADといった製品に付加価値を加えられるのが特徴です。ENTERPRISEについても要見積もりとなっているため、Autodeskに問い合わせを行ってください。
EDUCATION(エデュケーション)
学生や教員といった教育機関に属するユーザー向けの管理オプションです。
例えば、次のサービスを無料で利用できます。
- Autodesk製品の無料利用(1年更新)
- 学習コンテンツ・カリキュラムの無料利用
教育機関にかかわり続けるのであれば、何年でも無料で製品・サポートを利用できます。
企業従事者・個人利用はできないので注意してください。
AutoCADのライセンス購入時によくあるエラー
AutoCADライセンスを購入する際にエラーが発生し、悩んでしまうケースがよくあります。最後にAutoCADライセンスのエラー事例を紹介するので、もしもの際の参考にしてみてください。
AutoCADライセンスが更新されません
契約したAutoCADライセンスは、月額制・年額制そして教育機関ライセンスによって、ライセンスの更新が求められます。この際に、有効期限が切れている、支払いが滞っていると、AutoCADライセンスが更新されなくなるので注意してください。
また、支払いをしているのにもかかわらずAutoCADライセンスが更新されない場合には、再度AutoCADソフトをダウンロードし直すのが効果的です。
AutoCADがライセンス切れになってしまった
AutoCADソフトを起動した際に「ライセンスの期限が切れました」と表示されるのなら、新しいシリアル番号に更新するためにAutoCADを再ダウンロードしてください。
また、不正なシリアル番号を使用していた、サブスクリプション契約が済んでいないという場合にもライセンス切れが表示されるので注意してください。
AutoCADのライセンスが有効ではありませんと表示される
AutoCADソフトを起動した際に「製品ライセンスは有効ではありません」と表示されるのなら、Autodeskが提供するトラブルシューティングツールを使って問題を確認しましょう。
質問に回答していくだけで何が問題なのかすぐに調べられます。
AutoCADライセンスについてのまとめ
今回はAutoCADライセンスの購入方法について紹介しました。製図に利用できるAutoCADは、個人・企業・教育機関にとって欠かせないCADソフトです。さまざまな業種向けのツールが提供されているので、ぜひAutoCADライセンスを購入してみてください。
また、AutoCADライセンスを購入した後の操作に不安を感じている人もいるでしょう。
それならまずはAutoCADのセミナーを受講して、操作方法や機能の知識を集めてみてはいかがでしょうか。豊富なAutoCADセミナーがあるので、ぜひセミナー情報をリサーチしてみてください。
業務を効率化するためにAutoCADの自動化に挑戦してみることをお勧めします。