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【2025】Autodesk AEC Collectionとは?対象ソフトや単体ライセンスとの違い

Autodeskが提供しているBIMソフトをまとめて契約したいときに便利なのが、Autodesk AEC Collectionです。しかし、単体でライセンス契約をすることと比べて、どれくらいお得になるのかイメージできない人もいるでしょう。

そこでこの記事では、Autodesk AEC Collectionの概要や価格情報についてわかりやすくまとめました。Autodesk製品を少しでも安く利用したいという方は、本記事の情報を参考にしてみてください。

Autodesk AEC Collectionとは

Autodesk AEC Collectionとは、エンジニア向けのBIMソフトがまとまっているツールセットです。設計業務や施工業務に必要なBIMソフトがパッケージ化されており、単体ライセンスで複数のソフトウェアを導入するよりもお得に契約できます。

また、Autodesk AEC Collectionでは、メインで利用する設計ソフト以外にも、クラウドデータ管理ツールやレンダリングツールなど、設計のクオリティを高められるソフトを利用できます。

BIM業務への対応が必要という場合には、複数のAutodesk製品を導入する必要があるため、自分で製品を選べないとお悩みなら、パッケージングされているAutodesk AEC Collectionを導入するのがおすすめです。

Autodesk AEC Collectionのソフト一覧

Autodesk AEC Collectionのパッケージ一覧

Autodesk AEC Collectionには、以下に示すBIMソフト等がまとめてパッケージされています。

Autodesk AEC Collectionのパッケージソフト 概要
Revit BIMを活用した建築物・構造物設計
Civil3D BIMを活用した土木設計や道路設計
AutoCAD Plus 2D図面・3Dモデルを活用した設計
InfraWorks 鳥瞰図や景観検討に活用
Autodesk Forma 3Dモデルを利用したコンセプト設計
Docs データのクラウド管理ツール
Navisworks Manage 施工計画や干渉チェック等に活用
Insight 建物の性能解析の活用
3ds Max ゲーム開発や3Dモデリング、アニメーションの作成に活用
Recap Pro 写真スキャニング、点群データ化等に活用
Autodesk Rendering クラウドを利用して高解像度のレンダリングが可能
Robot Structural Analysis 構造解析や建築基準への適合性チェック
Advance Steel 鉄鋼設計に活用
Fabrication 配管(MEP)の詳細設計に活用

以上の14種類のソフトがまとめてパッケージ化されているのが、Autodesk AEC Collectionの特徴です。建設(建築・土木)の設計はもちろん、製造設計、機械設計、さらには現場管理としても役立つソフトが充実しています。

自社で利用すべきソフトウェアが複数ある場合には、Autodesk製品の単体ライセンスではなく、Autodesk AEC Collectionを契約するのがよいでしょう。

また、Autodesk AEC Collectionに含まれるソフトウェアのうち、建築物や構造物の設計で頻繁に利用するRevitについて詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。独学の方法やトレーニング手順について解説しています。

【2025】Revitの独学方法!おすすめのトレーニング方法や習得にかかる期間も解説

Autodesk AEC Collectionの価格情報

Autodesk AEC Collectionの価格表
出典:Autodesk公式サイト

Autodesk AEC Collectionは、次のように3種類の契約プランが用意されています。

Autodesk AEC Collectionの価格(税込) 1ヶ月換算
1ヶ月契約 69,300円 69,300円
1年契約 554,400円 46,200円
3年契約 1,663,200円 46,200円

例えば、短期間だけAutodesk製品を複数利用する必要がある場合には、1ヶ月契約でAutodesk AEC Collectionを組むことにより、費用負担を抑えられます。

対して、8ヶ月以上の導入を予定している場合は、1年契約・3年契約を選ぶのがおすすめです。
1ヶ月契約よりも33%も費用がお得であるため、利用する期間に応じて導入する期間を決めるとよいでしょう。

単体ライセンス契約との価格比較

Autodesk AEC Collectionの導入に魅力は感じているものの、なかには不要なソフトが含まれている場合もあるはずです。そこで以下に、各単体ライセンスの契約金額をまとめました。整理した金額を足して、前述したAutodesk AEC Collectionとどちらが高いかチェックしてみてください。

Autodesk AEC Collectionの
パッケージソフト
1ヶ月契約(税込) 1年契約(税込) 3年契約(税込)
Revit 57,200円 453,200円 1,359,600円
Civil3D 53,900円 432,300円 1,298,000円
AutoCAD Plus 28,600円 231,000円 693,000円
InfraWorks 40,700円 325,600円 975,700円
Autodesk Forma 28,600円 233,200円 700,700円
Docs 9,900円 80,300円 240,900円
Navisworks Manage 22,000円 172,700円 519,200円
Insight 要問い合わせ
3ds Max 36,300円 286,000円 858,000円
Recap Pro 7,700円 60,500円 182,600円
Autodesk Rendering トークンでのみ購入可能
Robot Structural Analysis 66,750円
(445ドル)
※150円/ドルと想定
534,000円
(3,560ドル)
※150円/ドルと想定
1,601,250円
(10,675ドル)
※150円/ドルと想定
Advance Steel 377,250円
(2,515ドル)
※150円/ドルと想定
1,131,750円
(7,545ドル)
※150円/ドルと想定
Fabrication 22,500円
(150ドル)
※150円/ドルと想定
177,000円
(1,180ドル)
※150円/ドルと想定
531,750円
(3,545ドル)
※150円/ドルと想定
合計額 374,150円 3,363,050円 10,092,450円

以上より、すべてのソフトの合計金額を足し合わせた場合には、次のような金額差が生まれます。

Autodesk AEC Collection 単体ライセンスの合計
1ヶ月契約 69,300円 374,150円
1年契約 554,400円 3,363,050円
3年契約 1,663,200円 10,092,450円

すべてのソフトが必要ない場合でも「Revit」「Civil3D」などを単体で導入すると、Autodesk AEC Collectionとあまり変わらない金額が発生します。2~3種類以上のソフトを導入する予定なら、Autodesk AEC Collectionを契約したほうがお得になりやすいと覚えておきましょう。

また、Autodesk製品のうちAutoCADを単体で契約しようと考えている方は、以下の記事がおすすめです。価格情報はもちろん、無料で使う方法の有無について解説しています。

【2025】AutoCADの価格はいくら?無料で使い続ける方法も紹介

Autodesk AEC Collectionの動作環境

Autodesk AEC Collectionには複数のソフトウェアが含まれているため、動作環境をチェックしたい場合には、パッケージのなかでも高処理を必要とするソフトの動作環境を参考にすべきです。

参考として以下に、Autodesk製品のなかでも高処理を求められるRevitの動作環境をまとめました。

OS Windows10またはWindows11(64bit版)
CPU 2.5GHz以上
RAM(メモリ) 16GB以上
ビデオメモリ Shader Model 5搭載のDirectX11対応グラフィックスカード
および4GB以上ビデオ メモリ

なお、Autodesk AEC Collectionのソフトをインストールする数分のディスク空き容量が必要です。すべてを導入した場合には、数百GBが必要になるため、余裕をみて1TBのHDD・SSDを用意しておくとよいでしょう。

Autodesk AEC Collectionの導入がおすすめの業種

Autodesk AEC Collectionがおすすめの業種

さまざまなAutodesk製品がパッケージ化されたAutodesk AEC Collectionですが、主に次のような業務に携わる人に最適な契約方法です。

  • 建設設計者
  • 構造エンジニア
  • 機械・電気・配管エンジニア
  • 施工管理者

エンジニア向けのソフトウェアが網羅されているため、好きなときに必要なソフトをインストールして利用できます。また、BIM業務をスタートする予定がある人にも最適なパッケージです。

「BIM業務に対応したいけれど、何のソフトが必要なのか選べない」「個別にソフトウェアを契約するのが面倒だ」と感じている方は、ぜひ選択肢のひとつとしてAutodesk AEC Collectionの導入を検討してみてください。

また、導入後に使い方の学習からスタートしなければならない方は、まずセミナー講習を受講するのがおすすめです。

例えば、Autodesk AEC Collectionのうち、Revitの使い方は以下のセミナーで学べます。

また、Autodesk AEC Collectionのうち、AutoCADの使い方は以下のセミナーで学んでみましょう。

実践的に学べるAutoCADセミナー講習はこちら

Autodesk AEC Collectionについてまとめ

Autodesk AEC Collectionは、Autodesk製品が複数まとめられたパッケージであり、費用を抑えつつ手軽に複数のソフトを利用できる魅力的な契約方法です。

設計業務はもちろん、施工業務のなかで利用できるソフトウェアが揃っているほか、建設業界のみならず、製造、機械向けのソフトも含まれています。Autodesk製品を2~3種類ほど導入する予定なら、ぜひ単体でのライセンス契約よりもお得なAutodesk AEC Collectionを利用しましょう。

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