Autodesk社が提供しているBIMソフトの「Revit」について、使い方をマスターしたいけれど、どのような方法で独学すべきか迷っている人も多いでしょう。また、効率よく学ぶためのおすすめトレーニングを知りたい人もいるはずです。
そこでこの記事では、Revitの独学方法をわかりやすくまとめました。
なるべく時間をかけずに独学を終え、業務に活用していきたいという方は、紹介するトレーニング手順などを参考にしてみてください。
Revitとは
Revitは、建設業界向けに開発されたBIMワークフローに対応している作図ソフトウェアです。
建築設計者はもちろん、施工業者、エンジニアなど幅広い業種の人たちに利用されており、3Dモデルに属性情報を与えながらBIMデータを構築していけます。
また、Revitには作図効率化に役立つコマンドが豊富に搭載されているのが特徴です。
CADソフトのように1本ずつ線を引く必要はなく、壁を書きたいときには壁の厚みや材質などを設定してラインを引くだけで、必要範囲に壁の要素を設けられます。
さらにRevitは、Autodesk社が提供しているほかのBIMソフトとの連携が可能です。
Revitで構造物を作図し、Navisworksの施工計画やInfraWorksの景観検討のデータとして利用できます。
Revitの独学方法
Revitを独学したい人は、まずどのような独学の方法があるのかを把握しておくことが重要です。
人によって学び方の良し悪しや相性の違いなどがあるので、以下より紹介する方法を参考にしながら、自分に合う独学の方法を探してみてください。
Revitの機能にひとつずつ触れていく
シンプルかつすぐに始められるのが、Revitの機能に直接触れていく独学の方法です。
例えば上画像のように、Revit上に用意されているコマンドをひとつずつ起動して、操作の流れを覚えていけば、Revitで何ができるのかをすばやく把握できます。
またRevitは、コマンド上にカーソルを合わせると、機能の使い方がポップアップとして表示されます。
画面下側のコマンドラインにも次にどのような操作が必要なのかが表示されるので、教材などを使わない独学の方法としておすすめです。
Revitのコンテンツライブラリを活用する

無料でRevitを独学する方法を探している人は、Autodesk社が提供している「コンテンツライブラリ」を利用するとよいでしょう。
コンテンツライブラリには、Autodesk製品の学習教材が用意されており、Revitを含むソフトウェアの使い方を気軽に学習できます。参考として、Revitにおける独学用の教材の種類を以下に整理しました。
- 意匠設計向け
- 木造在来設計向け
- 構造設計向け
- 設備設計向け
また、はじめてRevitに触れる方、もっと多くの機能を理解して操作を効率化したいという人向けに「BIMオープンカレッジ」という動画教材も提供されています。初級~上級編があり、学習項目が分けられているので、自分が学びたい項目だけを学習できるのが魅力です。
オンラインヘルプの操作マニュアルを活用する

Revitについて、わからない項目を1つずつ解決していきたい方におすすめなのが、オンラインヘルプです。オンラインヘルプでは次のような情報がまとめられており、ソフトウェア全体の概要はもちろん、各コマンド機能の説明、さらには新機能の情報などをチェックできます。
なかには動画で使い方を説明してある操作マニュアルも見つかるので、わからないポイントが出た際に活用してみてください。
なおRevitのオンラインヘルプは、直接Web検索からアクセスする方法と、Revitのヘルプコマンドからアクセスする2つの方法があります。
Revitの学習教材を購入する
自力で独学するのが苦手だという方は、書店やオンラインショップなどで入手できるRevitの学習教材を購入するのがおすすめです。さまざまな出版社から学習教材が販売されており、初心者向け、中級者向けなどのランクに分けた教材以外にも次のような教材が販売されています。
- Revitの全容を学べる教材
- 建築業向けなど一部の業種向けの教材
- 演習問題が掲載された教材
豊富な教材が販売されているため、目次の情報や購入者のレビューなどを参考にしながら、自分の独学に使えそうな教材を探してみてはいかがでしょうか。
Webコンテンツを使って独学する
無料でRevitの基礎を学びたい人は、次のようなWebコンテンツを利用して独学するのがおすすめです。
Webコンテンツの種類 | 独学の方法 |
動画配信サービス(YouTubeなど) | 動画を見ながらRevitの操作をマネして使い方を学ぶ |
学習サイト | 学習サイトに掲載されている説明や画像を見ながら使い方を学ぶ |
ただしWebコンテンツを利用する際には、膨大な情報のなかから取捨選択をする必要がある点に注意しなければなりません。なかにはバージョンの古い情報が掲載されている場合もあるので、事前確認が必要です。
またRevitの使い方を学習したい人は、以下の記事をチェックしてみてください。
初めてRevitを独学する人は無料体験版がおすすめ

「Revitを導入する前に使い方を勉強しておきたい」「将来仕事で活用するためにRevitを独学しておきたい」と考えている方は、Revitの無料体験版を利用して独学をスタートするのがよいでしょう。
残念ながらRevitはフリーソフトではなく、サブスクリプション方式の有料ソフトです。
しかし、無料体験版なら30日間すべての機能を無料で利用できます。
独学にも使えるので、まずは公式サイトのRevit製品ページにある「無償体験版をダウンロード」というボタンを押して、申し込みをしてみてはいかがでしょうか。
また有料で購入する場合の価格情報を知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。
Revitの独学を効率よく進めるトレーニング手順
Revitを独学しているものの、なかなか機能を覚えられない、学習に時間がかかりすぎてしまう人も多いでしょう。そこでここでは、独学を効率よく進めるトレーニング手順をまとめました。
Revitの何を学びたいのかを明確にする
Revitの独学を始める前にやっておきたいのが「何を学ぶのかを明確化する」ことです。
Revitというソフトウェアのことは知っていても、これを使って何ができるのか、どのような目的に使用できるのかを理解しておかなければ、関係のない情報まで学習の時間に使用してしまいます。
いきなり独学をスタートするのではなく、まずはRevitの全体像や仕組み、用途などを理解しておくと、何を学習すべきかがわかってくるでしょう。
独学の流れを具体化する
Revitの全容と学習すべき内容を把握したら、次に独学の流れを具体的に計画しましょう。
例えば、次のように具体化することにより、無駄な学習を避けやすくなります。
- 初心者向けの教材を使いながらわからないポイントに印をつけて復習に役立てる
- 一度教材の全体を読んで、必要なポイントだけを集中して独学する
やり方は人それぞれですが、無計画に動くよりも計画を立てて独学を進めたほうが効率的だと覚えておきましょう。
一連の流れを何パターンも繰り返す
Revitの独学は、一度で終えてしまうのではなく、パターンを変えながら何度も繰り返し実施することが重要です。
例えば「つくる建築物・構造物の条件を変えて1から学習してみる」「属性情報を変えた場合を想定して独学してみる」など、初回の学習で学んだことに応用をきかせながら、何度も繰り返し学習をすることで、より実践的な知識や考えが身につきます。
Revitの習得にかかる独学の時間
Revitを習得するためにかかる独学の時間は、1日1時間程度の学習として、約1ヶ月ほどです。
特に独学の場合は、学習用のコンテンツを見る、自身で操作をするという2段階で動くこととなるため、独学に時間がかかりやすい傾向にあります。
なお独学の効率を早めたいという方は、まずRevitの全容を理解したのちに、自分に必要なポイントだけを学習していくという動き方が最適です。計画的に独学を進めていけば、前述した習得時間よりも短期間で使い方をマスターできるかもしれません。
効率よくRevitを習得したいならセミナー講習がおすすめ
「独学に膨大な時間をかけたくない」「直近でRevitを業務に活用しなければならない」「そもそも独学をするのが苦手だ」という方は、プロの講師からRevitの使い方を学べるセミナー講習に参加するのがおすすめです。
参考として以下に、Revitのセミナー講習に参加するメリットをまとめました。
- 最短数日でRevitをマスターできる
- 独学では学べない部分まで教えてもらえる
- わからないポイントを質問できる
- 会場講習やライブウェビナーなど多種多様な参加方法がある
上記のなかでも「実践的に学べるBIM・Revitセミナー講習」は、2日間の短期集中講座でRevitをマスターできます。会場講習やライブウェビナーのほか、eラーニング教材も用意してあるため、気になる方は以下のリンクより詳細情報をチェックしてみてください。
Revitの独学についてまとめ
Revitは、独学するための教材や情報が豊富に用意されているため、すぐに独学をスタートできます。ただし、人によって学び方の向き不向きがある点に注意しなければなりません。
そういったなかでRevitを効率よくマスターしたいなら、セミナー講習に参加するのがおすすめです。Revitの無料体験版を利用しながら、学習をスタートしてみてはいかがでしょうか。
