直感的に操作できるBIMソフトを探している方のなかには、Trimble社が提供する「Tekla Structures」が気になっている人も多いのではないでしょうか。しかし、具体的にどのようなことができるBIMソフトなのかわからないとお悩みの人もいるはずです。
そこでこの記事では、Tekla Structuresで使える機能や価格情報についてわかりやすくまとめました。30日間利用できる無料トライアルのダウンロード手順も解説しているので、他BIMソフトと製品を比較する参考にしてみてください。
Trimble社のTekla Structuresとは
Tekla Structuresは、フィンランドに本社を構えるTrimble社が提供するBIMソフトです。
主に建設業界向けとして開発されており、コンクリートや鋼材、木材を使った3Dモデリングの実施や構造解析などに対応できます。
また当ソフトは、機能が分けられた以下の3プランから自社に最適な製品を導入できるのが魅力です。
プラン | 対応範囲 |
Diamond(ダイアモンド) | 全機能を利用可能 |
Graphite(グラファイト) | モデリングと図面作成に対応(Tekla Structures carbonの機能を含む) |
Carbon(カーボン) | 閲覧とデータ共有に対応 |
以上より、機能数は「Diamond>Graphite>Carbon」という関係となっています。
設計・構造検討からデータ共有までまんべんなく利用したいならDiamond、モデリングや図面作成のみの対応で良いならGraphite、発注者など閲覧等の対応だけで良いならCarbonを導入するのがおすすめです。
またTekla StructuresといったBIMソフトを導入したほうがいい理由が気になっている方は、以下の記事をチェックしてみてください。具体的な導入のメリットを解説しています。
Tekla Structuresの価格情報
Tekla Structuresの価格情報は、Trimbleの公式サイトで非公開になっています。
複数あるTekla Structuresのプラン情報も含め、問い合わせをしない限り価格を教えてもらうことができないのでご注意ください。
なお、価格情報は非公開ですが、公式サイトには次のサービスが含まれていると説明されています。
- バージョンアップとリリース情報の提供
- メールによる技術的なサポート
- サポート記事情報の提供
はじめてTekla Structuresを導入する方でも、すぐに操作に慣れるサポートが充実しています。
BIMソフトに興味がある方は、ぜひ見積もり相談をしてみてください。
Tekla Structuresの動作・機能は無料トライアルで確認しよう
Tekla Structuresの価格情報を知る前に、動作や機能を入念にチェックしたいと考える方も多いでしょう。それならまずは30日間無料で使えるTekla Structuresの無料トライアルを申し込んでみましょう。
無料トライアルの申し込み手順について、詳しくは後述しています。
Tekla Structuresに搭載されているほとんどの機能を利用できるので、読み込みスピードや処理速度を確認したい人は、ぜひ参考にしてみてください。
Tekla Structuresの主な機能
自社の事業や業務にTekla Structuresを適用できるのか確認したい人向けとして、ソフトに導入されている主な機能をまとめました。
3Dモデリング
まずTekla Structuresのメイン機能として、建設業界向けの図面作成や3Dモデリングが可能です。例えば、次のような図面・BIMデータを作成できます。
- 建築物・構造物の3Dモデル
- 一般図・アンカープラン
- 配筋図
また、図面作成に合わせて利用できるのが挿入したオブジェクトの数量計算書や帳票です。
属性情報をもとにRC構造物などの面積や体積を自動で計算できるほか、帳票をまとめて納品データとして利用できます。
コンクリートについては場所打ちのほか、プレキャストにも対応しているので、現場条件や設計プランに合わせて柔軟な検討が可能です。
データ解析
Tekla Structuresでは、挿入した3Dモデルをもとに、データ解析が可能です。
参考として、ソフト内で利用できる解析内容をまとめました。
- 部材と荷重計算
- モデル全体の荷重計算
- フロアごとの荷重計算
建築基準書や道路構造令などに示されている荷重を考慮できるほか、地震といった振動に対する解析も可能です。また、鋼材や鉄筋など、部材同士の干渉チェックの機能も搭載されているため、外部委託や新規ソフト導入の手間を最小限に抑えられます。
データ連携・共有
Tekla Structuresでは、作成したデータをチーム内・取引先と自由に共有できます。
クラウドを通じて完成したデータをすばやく発注者にチェックしてもらいたい場合には、発注者のアカウントと連携することで簡単にデータ情報を届けられます。
データ連携や共有は下請け業者・協力業者との作業効率化にもつながるため、複数社で動く場合にはTekla Structuresを活用するのが便利です。
また、Tekla StructuresとほかのBIMソフトを比較したい人は、以下の記事をチェックしてみてください。
Tekla Structures無料トライアルのダウンロード手順
Tekla Structuresを導入する前に、自社のパソコンでうまく動作するのかをチェックしたい方もいるでしょう。
参考として、無料トライアルのダウンロード手順をまとめました。わかりづらいポイントも説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
Trimbleのアカウントを作成する
Tekla Structuresを導入する際には、まずTrimbleのアカウントを作成しなければなりません。
まずはTrimbleの公式サイトにアクセスしたら、上画像のようにサイトの表示言語を日本語に変更しましょう。
次にTekla Structuresのサービスページを開いたら、画面中央にある「30日間の無料トライアルを開始」を選択してください。
アカウントの作成項目が表示されるため、以下の情報を入力しましょう。
なお、アカウントを作成してもうまくTekla Structuresの体験版を導入できないことがあります。
その際には、下画像の右側にある「私のつまずきのアイデンティティ」を確認してみてください。アカウント作成時の情報が不足しているとトライアルを申請できないので、間違っている項目がないかチェックしましょう。
Tekla Structuresのトライアルを申し込む
無事、アカウントの作成が完了したら「Tekla Structuresトライアル」という項目を選択して、無料試用を開始しましょう。以下画像のように、アカウントを作成していれば、インストーラーのダウンロード画面が表示されます。
Tekla StructuresのWindows版のダウンロード画面が開いたら、赤囲みの項目をクリックしましょう。これで自身のパソコンにインストーラーがダウンロードされます。
Tekla Structuresをインストールしてアカウントと連携する
インストーラーを起動し、利用規約に同意したら、Tekla Structuresをインストールしてください。1.75GBもの容量があるため、10分程度でインストールが完了します。
また、Tekla Structuresを起動したら最初に言語選択画面が表示されます。
「日本語」を選択したらOKボタンをクリックしましょう。
これでTekla Structuresのソフトを利用できるようになりました。
アカウント作成の部分や難しいため、ぜひ紹介した流れで無料トライアルをダウンロードしてみてください。
Tekla Structuresの動作環境
Tekla Structuresは、大容量のデータを扱うBIMソフトであり、モデリング・解析・データ管理などにも利用することから、高速処理に対応しているハイスペックパソコンへの導入が欠かせません。
参考として以下に、ソフト導入に推奨されている動作環境を以下にまとめました。
OS | Windows10・11(64bit) |
メモリ | 16GB以上 |
ハードディスク容量 | 1TB(SSD)以上 |
プロセッサ | Intel Corei7 CPU3 GHz以上 (同等の AMDでも対応可) |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce RTX 3060/3070など |
モニターサイズ | 27inch(2,560×1,440)2台 |
マウス | 3ボタン・マウスホイール |
なお、上記の値はすべて、通常の処理に対応できる推奨値です。
さらにTekla Structuresのパフォーマンスを高めて処理スピードを高めたいなら、上記条件よりもさらに性能に優れたパソコンを用意しておくとよいでしょう。
またTekla Structuresの導入にお悩みの方やほかのBIMソフトとの比較をしたいという方は、「BIM/CIM研究所 無料相談窓口」にお問い合わせください。おすすめの導入ソフトの提案のほかにも、トレーニング方法を提案いたします。
Tekla Structuresについてまとめ
Tekla Structuresは、建設業界向けのBIMソフトとして、設計時に必要となるモデリングや数量算出、材料計算、構造解析など、業務に必要な一連の流れをまとめて管理できるのが魅力です。
また、BIMソフトはTekla Structuresのほかにも豊富なメーカーから製品が販売されています。Tekla Structuresと似た機能を使えるBIMソフトも見つかるので、性能や価格などを比較しながら自社に最適なBIMソフトを探してみてください。