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【2025】DX人材におすすめの資格をレベル別に解説!教育や待遇の事例も紹介

建設業でも急速にDXやBIMの導入やデータ活用が進む中、「DX人材をどう育てるか」「どんな資格を取れば良いのか」に悩む企業担当者も増えています。しかし、DXと一口に言ってもその範囲は広く、求められる知識やスキルのレベルもさまざまです。

この記事では、DX人材に求められるスキルを整理しながら、レベル別におすすめの資格を紹介します。また、建設業の現場で役立つ具体例も交えて解説します。

建設業におけるDX人材とは?

建設業におけるDX人材とは、BIMなどのデジタル技術を活用し、設計・施工・維持管理といった業務プロセスを効率化・高度化できる人材のことです。

単にITに詳しいだけでなく、「現場の課題を理解し、データをもとに業務改善を推進できる力」が求められます。なお、DX人材についてもっと詳しく概要を知りたい方は、以下の記事が参考になります。

【2025】DX人材に必須のスキルマップとは?作成手順と活用法を徹底解説

BIM導入を成功させるDXスキルとは

BIM導入を成功させるには、ソフトの操作技術だけでなく、「データを活用して業務全体を最適化するDXスキル」が欠かせません。たとえばRevitなどのBIMツール運用スキルに加え、設計・施工間のデータ共有やクラウド連携の知識、プロジェクト全体を俯瞰できるマネジメント力をもつ人材が求められます。

以下の記事では、建設DXにBIMを導入するメリットについて深堀りしています。気になる方はぜひご覧ください。

【2025】建設DXにBIMを導入するメリットは?失敗しない導入ステップも解説

DX人材に求められるスキル

DX人材に求められるスキル

技術知識だけでは、DX人材として不十分です。ビジネス・デジタル・マインドの3要素をバランスよく備えていないと、DX推進を現実的に進められる人材とはいえません。

ここでは、ビジネス・デジタル・マインドの3要素をそれぞれ詳しく解説します。

  1. ビジネススキル
  2. デジタルスキル
  3. マインドセット

ビジネススキル

DXを実現するには、業務の課題を発見し、解決まで導く力が必要です。その土台となるのが、

  • 課題発見力
  • 論理的思考力
  • プロジェクトマネジメント力

といった、「ビジネススキル」です。

これらを体系的に学ぶには、PMPやDXビジネス検定などの資格が有効です。資格を通じ、実務で再現できる力を身につけることが、DX人材への第一歩といえます。

デジタルスキル

DX人材には、やはりデータやAIを活用して業務を効率化できる力は不可欠です。BIMやクラウド、データ分析などの知識は、資格を通じて体系的に習得できます。

たとえばG検定やDS検定は、データ活用やAIの基礎を理解するのに最適です。

マインドセット

DXは前例のない取り組みの連続です。だからこそ技術以上に「変化を恐れず挑戦できる姿勢」が問われます。

技術や知識以上に、「自ら変わり、周囲を動かす意志」がDX人材としての最大の強みになります。このマインド形成につながるのが、資格の学習過程で得られる継続力や問題解決思考です。

DX人材が取っておきたい資格については、次の章で詳しくご紹介します。

DX人材におすすめの資格【初級編】

この章では、DX人材におすすめの資格を、初心者向けのものに絞って紹介していきます。

名称 運営元 主な特徴 受講料(税込) 合格率
DX推進パスポート 一般社団法人全日本情報学習振興協会 DX基礎理解を証明する資格 13,200円 55%前後
ITパスポート 独立行政法人情報処理推進機構(IPA) ITの基礎知識を証明する国家資格 7,500円 50%前後
基本情報技術者試験 IPA(情報処理推進機構) ITエンジニア登竜門的な国家資格 7,500円 40%前後
DX推進アドバイザー認定試験 一般社団法人ミチル教育研究所ほか DX導入や推進の実務スキルを評価 11,000円 60%前後
DS検定(データサイエンス検定) 一般社団法人データサイエンティスト協会 データ分析・統計・AIリテラシーの基礎を証明 10,000円 60%前後

DX推進パスポート

DX推進パスポートは、デジタル技術やビジネス変革の基礎理解を証明できる民間資格です。経済産業省のDX推進指針にも沿っており、DXの全体像を体系的に学べます。

IT未経験者でも受けやすく、社内研修の一環として導入する企業も増えています。

ITパスポート

ITパスポートは、独立行政法人IPAが実施する国家資格で、情報処理・経営・セキュリティの基礎を幅広く学べます。建設業でDXを進めるうえでも、クラウドやネットワークなどの基本知識を理解しておくことは不可欠です。

IT部門以外の社員にも推奨される入門資格で、全社的なDXリテラシー向上に役立ちます。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、システム開発やプログラミング、データベースなどの基礎技術を習得できる国家資格です。ITパスポートよりも一段階難しい内容で、DXを実務に落とし込む力を養えます。

BIMやIoTなどの導入を担当する設計・施工担当者にも有用で、DX人材としての技術的な信頼性も高められます。

DX推進アドバイザー認定試験

DX推進アドバイザー認定試験は、デジタル導入の企画・提案・実行を担う人材を評価する資格です。経営層と現場をつなぐ立場にある担当者が、DXプロジェクトを円滑に進めるための実践力を身につけられます。

建設業においても、BIM導入や業務効率化の社内推進に関わる人におすすめしたい資格です。

DS検定

DS検定は、データ分析や統計、AIリテラシーを総合的に学べる資格です。建設業では、BIMデータや現場情報を分析し、業務改善につなげる能力が求められています。

技術職はもちろん、資格名のとおりDX担当者にも有用な資格です。

DX人材におすすめの資格【中級編】

この章では、DX人材におすすめの資格として、中級者向けのものを厳選してご紹介します。

名称 運営元 主な特徴 受講料(税込) 合格率
G検定 一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA) AI・ディープラーニングの基礎と応用知識 13,200円 65%前後
DXビジネス検定 エキスパートレベル 一般社団法人日本イーラーニングコンソシアム DX戦略とデジタルビジネスの実践理解 6,600円 25%前後
PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル) PMI(Project Management Institute) 国際的なプロジェクト管理資格 655ドル 60%前後

G検定

G検定は、AIの基礎知識を証明する資格です。ディープラーニングの仕組みやAIの社会実装について学べるため、DX人材としてAIを業務に応用したい人に最適です。

BIMや設計支援など、建設分野でのAI活用にもつながる知識が得られます。

DXビジネス検定 エキスパートレベル

DXビジネス検定エキスパートレベルは、ビジネス変革を実行できる人材を育成する実践型資格です。デジタル技術だけでなく、経営戦略や組織変革を含む幅広い領域を学べます。

社内DXの推進担当者や管理職層におすすめです。

PMP

PMPはプロジェクトマネジメントの世界標準スキルを証明できます。DX推進やBIM導入など、複数部門が関わる大型案件を統括する立場に最適です。

計画立案からリスク管理まで一貫して学べるため、DX人材としての信頼性と実行力を高められます。

DX人材におすすめの資格【上級編】

ここでは、DX人材におすすめの資格、かつ上級者に適しているものを3つご紹介します。

名称 運営元 主な特徴 受講料(税込) 合格率
E資格 日本ディープラーニング協会(JDLA) 深層学習の設計・実装スキルを証明する上級資格 33,000円 60%前後
ITストラテジスト試験 IPA(情報処理推進機構) 経営戦略とIT戦略を統合した高度国家資格 7,500円 15%前後
Professional Data Engineer(Google認定) Google Cloud データ分析・ETL・ML基盤設計に関する国際認定資格 200ドル 非公開

E資格

E資格は、AI・深層学習の実装スキルを証明するものです。Pythonを使ったニューラルネットワークの設計や学習手法を理解する内容で、AIを実務で活用したいエンジニアに最適です。

BIMや画像解析など建設分野でも応用でき、DX人材として高度な技術力を示せます。

ITストラテジスト試験

ITストラテジスト試験は、IPA(情報処理推進機構)が実施する国家資格で、経営戦略とIT戦略を結びつける高度スキルを評価します。

企業のDX推進を主導する立場に求められる知識を網羅し、経営層への提案力を磨けます。

Professional Data Engineer

Google Cloudが認定するこちらは、データ分析や機械学習基盤の設計力を証明する資格です。ビッグデータを活用し、意思決定を支えるデータパイプラインを構築できる人材を評価します。

DX人材として、グローバル基準でのデータ活用スキルを身につけたい人に最適な資格です。

企業がDX資格を活かす3つの方法

企業がDX資格を活かす3つの方法

ここでは、企業がDX資格を活かす3つの方法について、以下のとおり解説します。

  1. DXリテラシー研修などを導入する
  2. 評価・昇進指標に反映させる
  3. 外部人材との連携やアピール材料に活用する

①DXリテラシー研修などを導入する

DX資格は、社員のデジタル理解度を底上げする研修ツールとして有効です。

DX推進パスポートやITパスポートなどの資格を社内研修に組み込むことで、業務のデジタル化を支える共通言語が生まれます。

②評価・昇進指標に反映させる

資格取得を人事評価や昇進の基準に組み込むことで、社員が自発的にスキルアップへ取り組む環境を作れます。

DX関連の資格は学習意欲や実務理解を可視化できるため、育成施策と連動させやすい点も魅力です。

③外部人材との連携やアピール材料に活用する

DX資格は、外部人材との連携や、信頼性向上のアピール材料としても有効です。

資格を持つ社員が多いことは、取引先やパートナーに対して専門性を示す有力な証拠になります。

建設DX推進を加速させる社内育成のポイント

ここでは、建設DX推進を加速させる社内育成のポイントとして代表的な以下をご紹介します。

  1. 小規模のBIMチームを設ける
  2. 資格を取らせるだけでなく現場で活かす場を設ける
  3. DXセミナーやサービスを活用する

①小規模のBIMチームを設ける

DX推進を個人任せにせず、社内で小規模なBIMチームを立ち上げることが効果的です。資格を持つ社員を中心に、設計・施工・管理部門が協力できる体制を作ることで、デジタル活用が定着しやすくなります。

BIMを軸にデータを共有・検証する習慣をつくれば、DXの成果を全社的に広げられるでしょう。

②資格を取らせるだけでなく現場で活かす場を設ける

資格取得はゴールではなく、DXを実践するためのスタートです。学んだ知識を現場で活かす機会を設けて、スキル定着を図りましょう。

たとえばBIM導入プロジェクトや業務改善の打合せに資格取得者を参加させるなど、実践を通じて学習の循環を作ることが重要です。

③DXセミナーやサービスを活用する

企業向けDX・AI人材育成研修サービス

社内でDX推進を加速させるなら、実践型の研修サービスを活用するのが効果的です。DX・AI人材育成研修サービス」では、DXレベルチェック→教育体制構築→研修実施の3ステップで、貴社に最適な育成プランを提案します。

短期集中から中長期まで柔軟に対応しており、製造業・建設業に強いコンサルタントが現場目線でサポートしています。AIやBIMを業務で活かせる人材を育てたい企業に適したセミナーです。

DX人材におすすめの資格についてまとめ

DX人材の育成には、業務理解とデジタル知識の両立は欠かせません。資格はその基礎を体系的に学ぶ有効な手段となります。

まずは初心者向けの資格で基礎を固め、徐々に応用・実践型資格へとステップアップしていけば、組織としてのDX推進力を高められます。ぜひ資格を活かし、建設業のDX推進を加速させましょう。

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