Navisworksのデータを閲覧したい、レビューしたいと考えていないでしょうか。
しかし予算に限界があり、なるべく費用をかけずにNavisworksを使いたい方も多いはずです。
そこでこの記事では、無料版として利用できるNavisworks Freedomの特徴やインストール方法をわかりやすくまとめました。また、無料版Navisworks Freedomの操作方法や動作環境についても解説しています。
Navisworks Freedomの無料版とは
Navisworksを無料で使いたいなら、Navisworks Freedomという無料版を利用するのがおすすめです。無料版という名前が付くとおり、費用をかけずにNavisworksの一部機能を利用できます。
無料版Navisworks Freedomの機能を整理しました。
- データ閲覧
- レビュー
- 表示方法の変更
無料版ということもあり、利用できるのはNavisworksの一部機能に制限されています。
建築・土木・機械の業務において、部下や受注者が作成したデータのチェックを行いたい、レビューしたいという際には、無料版Navisworks Freedomで対応可能です。
ただし、データ統合や調整、検討を実施したい場合には有料版のNavisworksをおすすめします。
次項より無料版・有料版との違いを見ていきましょう。
Navisworks Manageとの違い
Navisworks Manageを契約すれば、Navisworksの全機能を利用できます。
比較用に、無料版との違いを表に整理しました。
無料版
Navisworks Freedom |
有料版
Navisworks Manage |
|
機能 | データ閲覧 レビュー 表示方法の変更 |
BIMデータの統合 NWD・DWFの共有 5Dプロジェクトのステップ作成 モデルレンダリング AutoCADのBIMコーディネーション BIM360の統合 統合モデルの積算 2Dシートの積算 干渉チェック 干渉管理 |
料金 | 無料 | 1ヶ月契約50,600円/月 1年契約402,600円/年 3年契約1,207,800円/3年 |
おすすめの利用者 | データをチェックしたい人 無料版を探している人 |
設計・施工の検討に役立てたい人 無料版に機能の不足を感じている人 |
Navisworks Simulateとの違い
Navisworks Simulateを契約すれば、Navisworksの機能のうち、シミュレーションに特化した作業を実施できます。比較用として、無料版との違いを表に整理しました。
無料版
Navisworks Freedom |
有料版
Navisworks Simulate |
|
機能 | データ閲覧 レビュー 表示方法の変更 |
BIMデータの統合 NWD・DWFの共有 5Dプロジェクトのステップ作成 モデルレンダリング AutoCADのBIMコーディネーション BIM360の統合 統合モデルの積算 2Dシートの積算 |
料金 | 無料 | 1ヶ月契約20,900円/月 1年契約162,800円/年 3年契約488,400円/3年 |
おすすめの利用者 | データをチェックしたい人 無料版を探している人 |
干渉チェックに必要性を感じない人 無料版に機能の不足を感じている人 |
Navisworksのことをより詳しく知りたい方は、以下の記事がおすすめです。
無料版・有料版の違いや利用できる機能について詳しくまとめています。
無料版Navisworks Freedomでできること
無料版Navisworks Freedomでは、データ閲覧やレビュー、表示変更といった機能を利用できます。ただし、各種機能をどのようなシーンで利用できるのかイメージできない方もいるはずです。
そこで、無料版Navisworks Freedomでできることをシーンごとに整理しました。
- BIM業務において、部下(受注者)作成のデータに間違いがないか確認したい
- チームで連携して作業を行っており、細かなミスや指示を共有したい
- 3Dモデルの色や質感、日の当たり方を検討したい
上記より、見栄えに関連する作業なら無料版Navisworks Freedomで対応可能です。
あなたの目的とシーンがあてはまるのなら、ぜひ無料版を導入してみてください。
また、Navisworks全プランでできることを知りたい方は、以下の記事がおすすめです。
機能別でできることをまとめています。
無料版Navisworks Freedomをインストールする方法
まずはAutodesk公式サイトから、無料版Navisworks Freedomのインストールページを開いてください。
ページ内には「Navisworksの3Dビューア」という項目があり、インストールできるバージョンがまとまっています。今回は、2023年版の無料版Navisworks Freedomをダウンロードしてみましょう。※データを解凍すると約1.7GBの空き容量を消費します。
ダウンロードが完了すると「契約同意ページ」が表示されます。
規約を読み終わった後、同意して「次へ」をクリックしてください。
規約への同意が完了すると、インストール画面が表示されます。
インストール先を選択したら、右下にあるインストールボタンをクリックしましょう。
これでインストールが完了しました。
デスクトップに表示されているアイコンをクリックすれば、すぐに無料版Navisworks Freedomを利用できます。
インストールできないトラブル解決方法
無料版Navisworks Freedomをインストールできないとお困りの方は、もしかすると次の項目が原因かもしれません。
- PCのデータ容量が不足している
- PCスペックが不足している
- 途中でPCの更新が行われた
無料版Navisworks Freedomはデータ容量や処理能力が必要なBIMソフトです。
後述する動作環境をもとに、条件に満足しているか確認してみてください。
無料版Navisworks Freedomの操作方法
無料版Navisworks Freedomの使い方を理解していただくために、主な機能の操作方法を整理しました。どのように操作するのか、ぜひ参考にしてみてください。
ビューアとして使う
無料版Navisworks Freedomは、Navisworksのデータを読み込んで閲覧できる「ビューア」として利用できます。
ワークスペースに読み込んだデータを表示できるのはもちろん、画面右側にあるアイコンを用いて、画面の回転や移動、始点の位置変更を実施できるのが特徴です。
データの移動や変更はできませんが、表示・非表示の切り替えに対応できます。
レビューとして使う
無料版Navisworks Freedomのレビューリボンをクリックすれば、次の機能を利用できます。
- 3Dモデルの計測
- 埋め込みコメントの表示
3Dモデルの寸法が自身の想定どおりなのか確認できるほか、まとめられているコメントを見ながら情報共有できるのが特徴です。社内レビューや受発注者間レビューに役立ててみてください。
マテリアルとライティングを表示する
無料版Navisworks Freedomは、3Dモデルの光源や日照の情報、モデル表示デザインを変更できます。表示されているデータの見栄えを変えられることはもちろん、朝・夜の光の当たり方をチェックできるのが特徴です。
Navisworks Manage・Simulateを無料で使う方法
無料版Navisworks Freedomではなく、有料版のManage・Simulateを無料で使いたいと考えていないでしょうか。それなら、こちらで紹介する2つの方法を活用してみてください。
学生版を利用する
Navisworks Manage・Simulateを無料版として利用したいなら、学生版を利用するのがおすすめです。
学生版は、教育機関に属する学生や教員だけ利用できるプランであり、教育機関に属している期間中なら何年も無料で利用できます。ただし、一般人や企業は学生版を利用できないので注意してください。
1ヶ月の無料体験版を利用する
Navisworks Manage・Simulateを無料版として利用したいなら、1ヶ月間の無料体験版を利用してみてください。お好きなプランを1ヶ月無料で利用できるため、操作確認や短期間のBIMソフト活用に役立てることができます。
ただし、1ヶ月を超えると体験版が終了して利用できなくなります。
また、同じメールアドレス・電話番号で再度体験版に登録できないため注意してください。
無料版Navisworks Freedomにおける動作環境
無料版Navisworks Freedomを導入する予定なら、あらかじめ動作環境を確認しておきましょう。
以下にシングルインストールの必要条件を整理しました。
項目 | 無料版Navisworks Freedomに必要なスペック |
OS | Microsoft® Windows® 10 (64 ビット) |
CPU | 3.0GHz以上のプロセッサ |
RAM | 最低2GB |
ディスク容量 | 15 GB 以上の空き容量 |
グラフィックス | Direct3D 9®およびOpenGL®に対応しており、Shader Model 2以降をサポートするグラフィックスカード |
ディスプレイ | True Color対応の1,280×800VGAディスプレイ |
無料版Navisworks Freedomに対応する拡張子
無料版Navisworks Freedomでは、以下の拡張子を利用できます。
- Navisworksのオリジナルデータ (NWD)
- DWF(DWF、DWFX、W2D)
- Autodesk ReCap(TCS、RCP)
Navisworks Manage・Simulateと比べて対応している拡張子に制限が設けてあります。
チェックしたいデータが対応しているのか確認しておきましょう。
無料版Navisworks Freedomについて まとめ
今回は無料版として利用できるNavisworks Freedomの特徴やインストール方法、動作環境といった情報をわかりやすく解説しました。
データ閲覧・レビューを実施する際には、無料版Navisworks Freedomが役立ちます。
ただし、無料版であるがゆえに一部制限が設けられていることに注意が必要です。
もしNavisworksの学習を始めたいと検討しているのなら、トレーニングマニュアルやセミナーを活用してみてください。Navisworksの無料体験版を使って学習できるので、この機会に使い方を学んでみてはいかがでしょうか。